BOOK「物語シリーズ 23 忍物語(シノブモノガタリ)」

物語シリーズ 23
忍物語(シノブモノガタリ)
西尾維新著
イラスト:VOFAN
(講談社BOX:1,404円+税)

この巻は、大学生の阿良々木くん。物語シリーズの新シーズン「モンスターシーズン」のはじまりとのこと。ということは、大学四年間を描いて、阿良々木くんが警察官になるところまですべて書くつもりだろうか? この場合の警察官は、怪異の専門家ということだろうけど。
臥煙伊豆湖のおねーさんに、吸血鬼がらみの事件で引っ張り出された阿良々木くん・・・今回は推理小説仕立てで事件に関わっていく構成になっていた。
被害者の女の子たち・・・タイプミスしてめちゃくちゃに漢字変換されたようなモブキャラが何人も出てきて、一瞬、作風が変わったのかと思ってしまった。「禁書目録」とか「一方通行」といった名前ではないけれど。神原のバスケ部仲間の日傘ちゃんというのが、ちょっと気になる^^;;
決死にして必死にして万死の吸血鬼デストピア・ヴィルトゥオーゾ・スーサイドマスター・・・忍ちゃんの血を吸い、吸血鬼にした大元の吸血鬼が登場。・・・そう言えば、前に業物語で予告されていたっけ。日本の女子高生の血を吸い、食中毒で死んでしまう伝説の吸血鬼って・・・^^;;
西尾維新は、老倉育が出てきたあたりから数学に凝りはじめたらしく、今回は序盤で暗号解読のお話が出てくる。高校卒業後、阿良々木くんが老倉育と友だち付き合いをしているとは驚きだ。大学進学時に家を出たはずなのに、自宅で暮らしている設定になっていたり、細々いろいろツッコミどころがあるけど・・・このシリーズでは、西尾維新はあまり気にしていないんだろう。

BOOK「物語シリーズ 22 結物語(ムスビモノガタリ)」

物語シリーズ 22
結物語(ムスビモノガタリ)
西尾維新著
イラスト:VOFAN
(講談社BOX:1,200円+税)

なんと! 阿良々木くんが戻ってきた。しかも、社会人、警察官として、警部補のキャリア官僚として。・・・直江津署風説課での研修中のエピソードをまとめた短編集だけど、いろいろ懐かしい顔ぶれが登場して、4年ぶりに実家に戻った阿良々木くんの同窓会のような雰囲気^^;;
読んでいて感じる阿良々木くんの違和感・・・公僕である警察官としての職務意識なのか、少しは大人になったのか・・・若かりし日の阿良々木くんなら、突っ走っていたはずなのに・・・行動が常識的すぎる。かつての無鉄砲さがぜんぜんない。・・・そういう意味では、風説課のメンバ-、人魚の周防全歌さん、ゴーレムの兆間臨警部、人狼の末裔の再埼みとめさんなんかの方がずっと無鉄砲で、正直に行動していて主人公的に思える。
羽川翼には一編を割いていたけど・・・もう、全く別世界の存在になってしまった。女の方が強いというか、想い人をあっさり忘れられるというし。久しぶりに登場したガハラさんは、完全にデレ切っていて・・・老倉育の方が阿良々木くん好みなんじゃないかと思ってしまった。
完結巻の後の後日談のようなお話だったけど、阿良々木くんのオフシーズン最終巻。表紙イラストでは、ガハラさんが白無垢の花嫁衣装を着ているし・・・。でも、まだなにかが続くらしい・・・。

BOOK「物語シリーズ 21 撫物語(ナデモノガタリ)」

nademonogatari物語シリーズ 21
撫物語(ナデモノガタリ)
西尾維新著
イラスト:VOFAN
(講談社BOX:1,200円+税)

いつまで、どこまで続くのかわからないけど・・・今回はタイトル通りに千石撫子のお話。冒頭で、キャラが変わっているのは気にしないようにと撫子自身が、作者自身が釘を刺しているので、撫子のキャラがどう変わっていようとも気にしないことに・・・。というのが前振りで、斧乃木ちゃんが各時代の千石撫子を式神として分身させてしまい・・・名付けて、おと撫子、媚び撫子、逆撫子、神撫子。そしていま現在の今撫子を加えて5人の撫子が入り乱れて^^;;
まあ、みんな並べてみると、結局はどれも皆が撫子で、ある意味ではなにひとつキャラがぶれていないという感じもする。なんにせよ、全バージョンの撫子が楽しめる仕掛け。
斧乃木ちゃんと忍野扇はすっかり主役級のレギュラーになってしまった。忍野扇って、阿良々木くんが生みだした怪異だから、阿良々木くんの代わりに登場しているというわけではないんだろうけど、阿良々木くんがいなくなったこの街でどういう人間関係が築かれているんだろうか? 撫子と接点はあるにせよ、老倉育まで出てくるし・・・。
もはや、阿良々木くんは作中で『あの男』呼ばわり^^;; でも、この話は千石撫子の成長をまとめたお話であり、失恋悲話でもあるわけで・・・なんか、作者・西尾維新の千石撫子に対する愛を感じさせるな^^
でも、これだけは言える。ここまで来ると、誰一人としてまっとうな人間は登場していなくて、登場人物のすべてがみんな怪異ばかりになってしまった。シリーズを通して、そんなつまらないオチではないだろうけど・・・。

BOOK「物語シリーズ 20 業物語(ワザモノガタリ)」

20_wazamonogatari物語シリーズ 20
業物語(ワザモノガタリ)

西尾維新著
イラスト:VOFAN
(講談社BOX:1,200円+税)

物語シリーズ「オフシーズン」の第2冊目。といっても、今回は短編3本構成。
最初は、忍野忍ちゃんこと、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードの吸血鬼としての誕生譚。意外にも、キスショットは元人間だった。人間時代のキスショットは、『うつくし姫』と呼ばれる美少女で、その美しさ故にいくつもの国を滅亡させていた。いわば、吸血鬼になる前から強力な怪異のような存在だったわけだ^^;;
吸血鬼としてのキスショットの名付け親である吸血鬼デストピア・ヴィルトゥオーゾ・スーサイドマスターは、まだ生きていて、忍ちゃんに会いに来るらしい。また登場するのか・・・。
二番目が火燐ちゃんの山籠もり。火燐ちゃんは可愛げに欠けるキャラだと思っていたけど、今まで以上におバカでちょっと可愛い。・・・阿良々木くんはシスコンだから、何とも火燐ちゃんには甘い^^;;
三番目は忍野メメを探すたびに出かけている羽川翼のお話。このお話には、もう忍野メメは出てこないんじゃないかと思っていたけど・・・羽川翼はちゃんと忍野メメを発見していたのか。さすが、羽川さんだけど・・・オチもないし、何の種明かしもないお話しだった。

BOOK「物語シリーズ 19 愚物語(オロカモノガタリ)」

19_orokamonogatari物語シリーズ 19
愚物語
(オロカモノガタリ)
西尾維新著
イラスト:VOFAN
(講談社BOX:1,300円+税)

物語シリーズは「終物語」で完結したと思っていたら、「オフシリーズ」のこの巻が出た。「愚物語」というタイトルを見た瞬間、阿良々木くんのメインのお話だと想像したけど・・・短編集?
最初は「終物語」に引き続き、老倉育のお話。しかも、老倉育の一人称で延々と語られた^^;; 次が神原駿河のお話で、時間軸的には阿良々木くんが大学生になっている。最後が斧乃木ちゃんと月火ちゃんのお話で、千石撫子も少しだけ出てきた。
言葉の上では阿良々木くんの名前は出てくるけど、実際には全く登場しなかった。この前完結したのは阿良々木くんを主役にした本編だけで、この巻は「物語シリーズオフシーズン」ということらしく・・・来春には「業物語(ワザモノガタリ)」が出るらしい。

BOOK「物語シリーズ 18 続・終物語(ゾク・オワリモノガタリ)」

18_zoku_owarigatari物語シリーズ 18
続・終物語(ゾク・オワリモノガタリ)
初回出荷限定付録『西尾通信』付き
西尾維新著
イラスト:VOFAN
(講談社BOX:1,300円+税)
ISBN/ASIN:4062838788

この巻で「物語シリーズ」は完結。終物語に続編があるというのは、ちょっと往生際が悪いけど、作者自身がオマケの1冊といっているので、本当にオマケの物語。
時間軸的な空白部分を埋める物語ではあるけど、阿良々木くんが高校を卒業した翌日と翌々日のお話。
しかも、怪獣大戦争ならぬ、怪異総登場というエンディングにふさわしい華やかさ。いままでみられなかった各キャラの裏の顔を見られたけど、八九寺との掛け合いや駿河とのエロ話など、楽しい局面は堪能できなかった。
18_zoku_owarigatari_2鬼畜で変態でシスコンの阿良々木くんが、ついにセーラー服を着るというイベントはあったけど、ぜんぜん本人が楽しんでいなかったし^^;;
初回出荷限定付録として、2014年10月発売の新シリーズ『掟上今日子の備忘録』第一話を収録した小冊子『西尾通信』が同梱されていた。特典としてはあまりお得感はないけど、無料のオマケとしては意味があるかも知れない。
人気シリーズが完結してしまったから、講談社としては、物語シリーズに代わる売れ筋にしようとPRに力を入れているようだけど・・・この第一話には、「化物語」に出会ったときのような衝撃は感じなかった。
この新シリーズを読むかどうかは、今のところまだはっきり決めがたい。西尾維新の作品でも、ふだん、あまり推理小説は読まないしなぁ・・・。
<完結>

BOOK「物語シリーズ 17 終物語(オワリモノガタリ)下」

17_owarimonogatari_03物語シリーズ 17
終物語(オワリモノガタリ) 

西尾維新著
イラスト:VOFAN
(講談社BOX:1,500円+税)
ISBN/ASIN:4062838689

この巻が「物語シリーズ」の完結巻だと思ったら・・・ファイナルシーズンの最終巻「続・終物語」というのが出るらしい。
この巻は、ガハラさんと同じ大学に行くための受験の日、3月13日の朝から15日の卒業式の朝までのお話。この「終物語」は、文字通りに阿良々木暦を巡る物語で、高校時代を締めくくる内容だった。このシリーズは、時間軸をバラバラにしていて少しわかりにくい構成だけれど、卒業という区切りで一応の完結を見たことになる。
「可愛らしく出版」されるという再終巻「続・終物語」だけれど、たぶん、卒業直後の諸々をふつうにまとめた物になるような予感がしている。実際、大学に合格していることはすでにわかっているし、穴の空いた時間軸はその部分しかないだろうから。
それにしても、老眼鏡なしではこの手の本すら読めない身体になってしまった・・・。