BOOK「天野先生の「青色LEDの世界」 光る原理から最先端応用技術まで」

天野先生の「青色LEDの世界」
光る原理から最先端応用技術まで

天野浩/福田大展著
(講談社ブルーバックス:860円+税)
※古書を購入

2014年、青色LEDの開発でノーベル物理学賞を受賞した天野浩先生と、日本科学未来館の科学コミュニケーター福田大展さんの共著。
購入前は、対談形式で書かれているのではないかと危惧していたけど、普通に読みやすい本文形式で書かれていた。あとがきによると、天野先生の口述を福田さんがまとめたらしい。とはいえ、内容はかなり本格的で、ささっと読み流せるレベルではなかった。
ブルーバックスだからという理由もあるだろうけど、「青色LEDの世界」についてはタイトル通り詳しく書かれていたけど、天野先生の人物像についての章はなかった。そういう方面も読みたかったのだけれど・・・。
ブルーバックスにしては珍しいカバーで、天野先生の写真が全面に掲載されている。と思ったら、もう一枚ふつうのデザインのカバーが巻かれていた。Wカバーというヤツだけど、一瞬、全面腰巻きかと思ってしまった^^;;

BOOK「クラウドからAIへ アップル、グーグル、フェイスブックの次なる主戦場」

cloudkaraaiheクラウドからAIへ
アップル、グーグル、フェイスブックの次なる主戦場

小林雅一著
(朝日新書:amazon:486円)
※Kindle版を購入

ついこの間まで「クラウドコンピューティング」が世の中を変えると持て囃されていたけど、最近は「AI(人工知能)が主役として躍り出てきた。クラウドによって、どんな変革があったのか、今ひとつピンと来ていないけど、果たしてAIは世の中にどんな激変をもたらすんだろうか?
「クラウド」以上に注目すべきキーワードである「ビッグデータ」、この分析にはAIが欠かせないし、ウェブを使いこなすための検索エンジンにもAIが欠かせないという。アップル、グーグル、フェイスブック、それぞれ立ち位置が違う3社ではあるけど、AIを用いた技術開発、実用化でいままさにしのぎを削っている状態。日本企業はどうしているのか、とても気になるところだけど・・・まあ、たぶん、似たようなことはやっているのだろう。残念ながら、市場を席巻しそうな存在は見当たらないけど・・・。
まあ、AIの進化がどの程度本物なのかにもよるけど、年をとって脳が衰えていく一方のわたしにとって、少しでも役に立つAIであって欲しいと思う。年寄りや情報弱者をこれ以上に切り捨てるような状況にだけはならないで欲しい・・・。

BOOK「カラー図解で一番やさしい! 電気のことがわかる事典」

denkinokotogaカラー図解で一番やさしい!
電気のことがわかる事典
戸谷次延著
(東西社:amazon:238円)
※Kindle版を購入

6月の末頃だけ、100円で売られていたので、なんとなく購入しておいた本。何らかの事情があるんだろうとも推測していたけど・・・たぶん、定額制読み放題サービスKindle Unlimitedがはじまる直前に、すこしでも多く売ってしまいたかった故の安売りかもしれない。いま現在は、Kindle Unlimitedで読むことが出来るし、Kindle版はかなり割引で売っている。
内容は中学校の技術家庭科あたりで習う極めて基礎的なことから、身の回りの電化製品の雑学的な知識まで、幅広く網羅している。電気は身近な存在なので知っていることも多かったけど、この手の入門図解本としてはけっこう出来の良い本だった。
ただし、電子書籍としてはとても扱いにくい本で・・・せめて、目次から実ページへのリンクくらいは張っておいて欲しかった。今回はダラダラと頭から読んだから良かったものの、文字検索やハイライトなどの機能が使えないので、後から調べ物で読み返すときはかなり面倒くさそうだ。

BOOK「技術の系統化調査報告 共同研究編 第8集 2015年3月」

keitoukachousa08技術の系統化調査報告 共同研究編 第8集 2015年3月
国立科学博物館
北九州産業技術保存継承センター

●液晶ディスプレイ発展の系統化調査(武宏)
※国立科学博物館産業技術史資料情報センターのHPからPDFをDLできます。

特に仕事には関係しない資料だけど、たまたまいただいたので、興味の任せてパラパラと読んでみた。専門的なことはよくわからないけど、液晶ディスプレイの技術的変遷はなんとなく理解できた。いまの生活に液晶ディスプレイは欠かせない存在だけど・・・あまりにも生活がディスプレイに依存しすぎていて、個人的にはちょっと怖い気がしている^^;;

BOOK「体系的に学ぶデジタルカメラのしくみ 第3版」

taikeitekinimanabu体系的に学ぶデジタルカメラのしくみ 第3版
神崎洋治/西井美鷹著
(日経BP社:1,900円+税)
※古書を購入

最近、銀塩写真について勉強したので、仕事には関係がないんだけど、ついでに読んでみた。
カメラはレンズとシャッターが進化し、エレクトロニクス技術を取り入れ、AE、AFの方向へと進化していった。同時に写真フィルムも進化した。カラーフィルムが作られ、リバーサルフィルムなども作られた。欠片とフィルムの進化が相まって、写真はどんどん美しくなり、手軽になり、楽しい存在になっていたことは疑いようもない。
そして記録媒体のデジタル化。これでデジカメが完成するけど、光学部分は銀塩写真の延長に過ぎない。だから、この本の半分はデジカメ以前の基本的な内容。ただしデジカメは、ソフトウェアというかたちで新しい能力を得ることで・・・いままで、PC上で行っていたレタッチなどをデジカメの上でできるようになったり、デジカメならではの進化も目を見張るものがある。

BOOK「怒りのブレイクスルー」

ikarinobreakthrough.jpg怒りのブレイクスルー
「青色発光ダイオード」を開発して見えてきたこと
中村修二著
(集英社文庫:533円+税)
ISBN/ASIN:4087477047

すでに読んだ本だけど、今年のノーベル賞受賞を機に改めて読み直した。
改めてストイックな人物であることがわかるし、日本人サラリーマンの奥深さというか、すごさを感じさせてくれる本だった^^;;
ただ、ノーベル賞受賞の発表後の記者会見で、日亜化学とは仲直りしたいというコメントも出したことだし、もうわだかまりは感じていないのかも知れない。中村先生のこの言葉で、日亜化学も大手をふるってノーベル賞受賞を喜べるに違いない。
そもそも、地方の大学の卒業生が地方の中小企業の研究室でノーベル賞を受賞する業績を上げたという快挙は、青色発光ダイオードの開発とは別のサイドストーリーなのだから。

BOOK「青い光に魅せられて 青色LED開発物語」

aoihikarinimiserarete.jpg青い光に魅せられて
青色LED開発物語
赤﨑勇著
(日本経済新聞出版社:1,700円+税)
※古書を購入

今年、ノーベル化学賞を受賞した赤崎先生の著書。重刷がかかって書店に平積みされていたけど、amazonで古書を購入した。
赤崎先生は、大学や民間企業の研究所で窒化ガリウムにこだわり、その研究を進めるためにいろいろ犠牲を払って名古屋大学に戻った。そのこだわりの理由はあまり書かれていなかったけど、研究者として、窒化ガリウムに感じるものが何かあったのだろう。
名古屋大学に戻り・・・共同受賞者となった当時院生だった天野先生を加え、窒化ガリウムの研究が進められた。そして、ノーベル賞へと続く大発見をするわけだけど・・・このとき、赤崎先生の指導で実験を担当する天野院生という関係性であることに間違いはない。事実そうなんだろうと思うけど・・・天野先生はまだこの手の著書がないので、発見時の詳細なことはこの本には書かれていなかった。
正直なことを言うと、わたしは今回のノーベル物理学賞受賞者3名の人選に、軽い違和感を覚えている。ニック・ホロニックとジョージ・クラフォードに赤崎勇の3人でも良かったろうし、赤崎勇の単独受賞でも良かったと思う。欲をいえば、西澤潤一を加えて欲しかったとも・・・。