BOOK「トンネルものがたり 技術の歩み」

tonnerumonogatariトンネルものがたり
技術の歩み
著:横山章/須賀武/下河内稔
監修:吉村恒
(山海堂:2,400円+税)
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2001年に出た本。こういう書籍を置いていないであろうラインナップの古書店で偶然発見し、破格の216円などという値段で売っていたので思わず購入してしまった^^;;
タイトルが示すとおり、トンネル掘りの技術の変遷を解説している。日本で自動車が普及する以前から、鉄道トンネルが本格的に掘られてきたため、解説の基本は鉄道トンネルを取り上げている。
常識的なレベルで知っているとおりの発展を見せてきたトンネルだけど、どんな工法をとろうと、地盤との戦いには変わりがない。
そういえば、つい先月、博多駅前の地下鉄工事で大崩落事故があった。当然、この本には書かれていないけど・・・元々、博多は埋め立て地で、弱い地盤の代表ともいうべき砂地での工事。場所により工法を変えて、安全策をとっていたらしいけど、最新のトンネル工法でも事故が起きる。それだけ奥が深いというか、理屈だけでは掘ることができないのだろう。

BOOK「日本の近代建築 下 大正・昭和篇」

nihonnokindaikenchiku02日本の近代建築(下)
大正・昭和篇
藤森照信著
(岩波新書:860円+税)
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アールヌーボーやモダニズムといわれても、わたしにはピンとこないのだけれど・・・大正時代というのは、建築に限らず、いままで思っていた以上に自由で、創意工夫に満ちあふれていた時代だったらしい。大正デモクラシーの政治や経済は言うに及ばず、生活様式は大きく変化し、女性の社会進出がはじまるなど、活気に満ちあふれていたようだ。
でも、昭和に入ると、軍部が台頭し、日本は戦争の色に染まっていく・・・。政治、経済、文化から日常生活に至るまで、すべてが色褪せていってしまう。当然、建築の世界も同じ。技術的進歩などはあるだろうから、見るべきものも多いのだろうけど、ぜひ見てみたいというような建築物は・・・正直いってないに等しい。
そういう意味では、どこそこの超高層ビルが建っただの、東京スカイツリーが完成しただの、空を見上げて喜んでいられるこの時代って、やっぱり良い時代なんだろうなぁ・・・。

BOOK「日本の近代建築 上 幕末・明治篇」

nihonnokindaikenchiku01日本の近代建築(上)
幕末・明治篇
藤森照信著
(岩波新書:840円+税)
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日本に西洋建築が輸入されたのは幕末のこと。長崎のグラバー邸など、観光名所として現存する建物もある。その後、国内の西洋建築は外国人建築家の手によるものだと思っていたけど、宮大工などが見よう見まねで建てた「擬洋風」と呼ばれる西洋建築もどきがあることをはじめて知った。精緻な技術を持つ日本の宮大工なら、きっと造作もないことだったのだろうと思う。
学校の日本史の授業でも習うことだけど、明治期の日本は欧米から多くの技術者や教育者を招聘した。これらの外国人は、当時は新進気鋭の有望な中堅・若手が中心で、母国に帰国した後にも各分野で成功した人が多い。建築の世界ではウォートルスやコンドルなどなど。その後、彼らの日本人の弟子たちが、明治期の様々な西洋建築を手がけていったわけだけど、そこには日本なりの工夫や技術的和風化がちりばめられているらしい。・・・日本各地でそういう建築を目にしたはずだけど、わたしは全く気がつかなかった^^;; 今度機会があったら注意してみてみよう。

BOOK「現代建築に関する16章  空間、時間、そして世界」

gendaikenchikunikansuru16現代建築に関する16章
空間、時間、そして世界
五十嵐太郎著
(講談社現代新書:780円+税)
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現代建築に対する真っ当な興味関心で読もうとしたのではなく、いびつな関心から読んだのだけど、けっこう面白かった。
建築という具体的な創造物に、どういった思想や概念が表現されているのか、あるいは具現化されているのかなど、今まで考えたことのない見方を紹介してくれた。ただ、わたしには現代建築を鑑賞する趣味はないので、あくまでも活字レベルでのお勉強の一環として面白かったということだけど・・・。
当然ながら、時代と共にそうした思想は変化していくから、過去の建築物を見れば、当時の思想や時代感覚が読み取れるということでもあるだろう。実際、バブル時代の建物には、浮ついた気配もあるし、それなりに楽しい時代の気配も感じるし^^
で、わたしのいびつな関心ごと・・・ここにははっきりとは書かないけど・・・十分に役に立つ本ではあった。ただし、本来の視点ではない読み方なので、自分自身の薄っぺらさを感じた方が大きかった^^;;

BOOK「宇宙エレベーターの本 実現したら未来はこうなる」

uchu_elevatorno宇宙エレベーターの本
実現したら未来はこうなる
宇宙エレベーター協会編
(アスペクト:1,600円+税)
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月面基地や火星旅行など、宇宙開発の目玉はいろいろあるけど、それらの中でもっとも実現性が高いといわれているのが宇宙エレベーター。でも、NASAは火星への有人飛行を優先させたらしく、宇宙エレベーター建設の具体的な計画は寡聞にして知らない。
わたしが子供の頃・・・40数年ほど前、アポロ11号が月面に着陸した。わくわくしながらテレビを見ていた記憶があるけど、この宇宙エレベーターにはあまりわくわくすることがない。リーズナブルなコストで宇宙空間を体験できるようになるかも知れないとは思うけど・・・東京スカイツリーですらあんなに混雑するんだから、人混みを考えただけでも登ってみたいとは思わない^^;; まあ、わたしが生きている間に実現はしないのだろうけど・・・。

BOOK「宇宙エレベーター 宇宙旅行を可能にする新技術」

uchu_elevator宇宙エレベーター
宇宙旅行を可能にする新技術
石川憲二著
(オーム社:1,600円+税)
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アニメなどでたまに見かける宇宙エレベーター。なんとなく原理的には想像が付くけど、、どうやって建設するのか、どうにも想像ができなくて、以前から気になっていた。正直いって、この本を読んでも、納得はできていない。仮に86,000kmの高さだとすると、東京スカイツリーの約135,600倍。たった、と考えるか、なんと、と考えるか・・・。
宇宙エレベーターが実現したら、ロケットという不安定な乗り物に乗らずに済むし、大気圏再突入というリスクを冒さなくて済むから、宇宙旅行が格段に安全になる。強烈な加速度に耐える必要もないから、ただ座席に座っているだけなら、特別な訓練も必要がない。
宇宙には、行けるものなら行ってみたいとは思うけど、わたしが生きている間には実現しないだろうな。

BOOK「東京スカイツリーの科学 世界一高い自立式電波塔を建てる技術」

tokyoskytreenokagaku東京スカイツリーの科学
世界一高い自立式電波塔を建てる技術
平塚桂著
(サイエンス・アイ新書:952円+税)
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自立式電波塔としては世界一の高さ624m。これは、高尾山(標高599m)よりも高い。・・・というと、何かすごいことのように思えるけど、単に高尾山が裏山程度の標高しかないということ^^;
遠くから何度も眺めてはいるけど、東京スカイツリーにはまだ一度も行ったことがないし、登ったこともない。もう大混雑もしなくなったろうから、そろそろ出かけてもいい頃合いかも知れない。世界一という単語には心惹かれるものがあるけれど、いつでも行けると思うと、なかなか足が向かないのだけど・・・。
完成直前にあの3.11の大地震に見舞われても、たいした問題も起きなかったというし、日本の技術力の高さを示す存在ともいえる。・・・この勢いで、もっと背が高い塔を建てていけば、いずれ軌道エレベーターになっていくだろうか。軌道エレベーターなら、誰よりも先に登ってみたいと思うのだけど・・・生きているうちに実現しないだろうな。

BOOK「法隆寺の謎を解く」

houryujinonazowotoku-185x300-1法隆寺の謎を解く
武澤秀一著
(ちくま新書:820円+税)
ISBN/ASIN:4480062602

世界最古の木造建築物として、世界遺産に登録されている法隆寺だけど、現存する建物が建てられた正確な時期がハッキリしていないとは知らなかった。一度焼失して再建されたものらしいけど、この頃、再建されたらしいというおぼろげなことしかわかっていないらしい。・・・まあ、それでも世界最古であることに違いはないけど。
法隆寺は、聖徳太子の所縁あるお寺としても有名だけれど・・・聖徳太子は存在しなかったという説があったりして、歴史学的にはいろいろ面白い存在。言い換えれば、歴史学のいい加減さ、曖昧さの中で、いいようにいじくられている存在でもある。
そして、法隆寺の五重塔は、地震でも倒れにくい建築構造ということでも注目されている。この辺は科学的なことだから、確かな考察に寄るのだろうけど・・・曖昧模糊とした部分にロマンを感じる歴史ファンには、あまり科学的にハッキリわからない方が面白いのかも知れない^^;