BOOK「元素周期表で世界はすべて読み解ける 宇宙、地球、人体の成り立ち」

gensosyuukihyoude元素周期表で世界はすべて読み解ける
宇宙、地球、人体の成り立ち

吉田たかよし著
(光文社新書:amazon:616円)
※Kindle版を購入

高校時代、「化学 I」は暗記科目的な要素が強かったのか、比較的得意科目だった。しかし、文系だったこともあり、「化学 II」からなんとなく苦手になった。
でも、わたしは周期律表の意味はちゃんと理解していた。何という本かは忘れてしまったけど、周期律表について解説した本を読み、並び順に意味について正しく理解していたように思う。もし、高校時代に量子化学という学問の存在を知っていたら・・・まじめに数学も勉強して、その道を目指したかも知れない。でも、幸か不幸か、文系を目指したので、化学も数学もちゃんとは勉強しなかった。というか、高校では何も勉強しなかった^^;;
量子化学、医学の道を進んだ著者が、実践的な視点から周期律表を解説していて、この本は久しぶりに興味深く読むことができた。さらには、アストロバイオロジー(宇宙生物学)の研究でも分子の振る舞いは重要な要素で、周期律表が役に立つというのだから、とても興味深い。
そういえば、ノーベル科学賞を授賞した根岸英一先生だったろうか・・・常に背広のポケットに周期律表を忍ばせ、いつでも見られるようにしていると言っていたのは・・・。
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そう言えば、原子番号113番の元素は、日本の理化学研究所仁科加速器研究センターのチームが合成に成功して、その命名権を得た。このニュースから半年ほど過ぎたけど、なんという名前になるのか、まだ続報はない。

BOOK「生命誕生 地球史から読み解く新しい生命像」

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地球史から読み解く新しい生命像
中沢弘基著
(講談社現代新書:920円+税)
※古書を購入

最新の生命観の仮説をいくつか紹介している本。
原始の地球にたくさんの隕石が降り注ぎ、宇宙空間で作られた有機物が地球上で変質し、生命の元となるアミノ酸が作られ、原初的な生命が作られたとする説。最近はふつうに良く目にする、いわゆる有機物の海洋スープ説。
一方、地球に降り注いだ大量の有機物が地下深くに浸透し、地下の高圧高温環境下でアミノ酸に変質したとする説。有機物の海洋スープ説を否定し、地中奥深くという新しい生命誕生の地を提示している。
まあ、いずれにせよ自然環境下での化学反応で作られたということになる。どちらが正しいのかは別として・・・この広い宇宙のことだから、それぞれの星で、それぞれ違う環境下で違うタイプの生命が生まれ、生命が進化していることだってあるのではないかと思う。
先週、ケプラー望遠鏡が発見した惑星「ケプラー452b」は、地球によく似た環境で、生命が存在する可能性が高そうだと報道されたけど・・・地球に似た惑星に、地球と同じような生命がいても、たいして面白くない。ぜんぜん違う環境に想像も付かないような生命がいてくれた方が楽しいのだけど・・・。

BOOK「宇宙人の探し方 地球外知的生命探査の科学とロマン」

uchujinnosagashikata宇宙人の探し方
地球外知的生命探査の科学とロマン
鳴沢真也著
(幻冬舎新書:880円+税)
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宇宙のどこかに高度な文明を営んでいる地球外生命体がいるとしたら、住んでいる惑星の外に何らかの電波が漏れているはず。そんな痕跡を、宇宙空間をくまなく探すことで見つけ出そうという・・・かなり力業の宇宙人探査^^;; その宇宙人探査の現場にいる人が書いた本なので、いろいろ面白いお話が書かれてはいた。
ただ、この方法で本当に見つけることが出来るんだろうか? 太陽系からいちばん近い恒星でも4光年以上離れているし、生命の可能性どころか、知的生命が存在しそうな惑星がありそうな恒星は・・・そうそう近くには存在していない。この辺の星が怪しいといった手がかりすらないわけで・・・。
逆の立場で考えれば、地球からもたくさんの電波が漏れ出ているはず。でもそれは、地球の周辺だけで通信しているものだから、出力はそう大きくはない。同じように、地球外生命だって、自分たちの文化圏で通じるだけの電波しか出していないはず。もしかすると、私たちの太陽系に何かがいそうだから、強い電波でメッセージでも送ってみようかという酔狂な地球外生命がいるかも知れないけど・・・タイミング良くそのメッセージを私たちが受信できるとは限らない。
逆に、現時点では、私たち人類は、どこかに向けてメッセージを送るという試みすらしていない。まあ、空に向かってUFOを呼ぶとかいってる電波な連中がいないでもないけど^^;;

BOOK「宇宙の果てを探る 誕生から地球外生命体探査まで」

uchuunohatewosaguru-181x300宇宙の果てを探る
誕生から地球外生命体探査まで
二間瀬敏史著
(洋泉社COLOR新書y:1,000円+税)
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宇宙の始まりから、天体の誕生と超新星爆発などなど・・・そして地球外生命の可能性まで、幅広いジャンルをさらりと紹介している。カラー写真が売りの新書なので、その分だけ読む部分が少ない。にもかかわらず、扱われている項目が多いので各項目の内容は浅いし、これといって目新しい情報もなかったけど・・・まあ、それは仕方がないことだろう。
2009年の本だけど、こういう本がamazonのマーケットプレイスで1円で売られているのはありがたい。実際は送料があるから258円になるけど、新刊で買うことを考えれば十分に安い。

BOOK「地球外生命9の論点 存在可能性を最新研究から考える」

chikyuugaiseimei9地球外生命9の論点
存在可能性を最新研究から考える
立花隆/佐藤勝彦ほか共著
(講談社ブルーバックス:900円+税)
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「9の論点」というより、9人の研究者の立場を紹介している。まあ、代表的なものは「ドレイク方程式」と「フェルミのパラドックス」だろうけど、研究や観測・発見が続く中、こうした定番の考え方にもいろいろな変化が起きているらしい。もちろん、いまだに結論は出ていない。
ドレイク方程式では、ひとつの高度な文明の寿命というパラメーターがあって、文明が長生きするほど並行して他の文明が同時に存在している可能性が高くなるわけだけど・・・自分たち人類を見ていると、どうやら文明の寿命って意外に短いような気がしてくる^^;; まあ、人類だけが特別にできが悪いという可能性もなくはないけど・・・。
まあ、地球以外に生命が存在しない寂寥感が漂う宇宙というのも味気ないし、とりあえずは、夜空のどこかに誰かがいるのだろうと思っておこう。

BOOK「宇宙生物学で読み解く「人体」の不思議」

uchuseibutsugakudeyomitoku宇宙生物学で読み解く「人体」の不思議
吉田たかよし著
(講談社現代新書:amazon:648円+税)
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元素レベルから宇宙レベルまで、広い視野で生命の起源などを解明しようというのが「宇宙生物学」。わたしたちの身体も、地球上のすべての生物の身体も、すべてが恒星の中の核融合で作られ、まさにわたしたちは星の子なのだから。
でも、この手の本を読むと、いつも思うことがある。
高速道路にはいくつも分岐があるけど、振り返ってみると分岐の案内もなく、あたかも一本道のように見えるのと同じように、結果論である現在から過去を振り返って、本当にいま現在の自分たちの姿を解明できるものだろうか? どんなに可能性が低いことがいくつも連続したあり得ない確率の結果でも、現に自分たちはここに生きている。いわば想定外といえるくらいの存在ではないのかと思ってしまう。
そうなると、私たちはこの宇宙で極めて特殊な存在で、唯一無二の存在となってしまうかも知れない。しかし、一方では、宇宙には有機物や水が溢れていて、生命は特殊な存在ではないとも言う。あるいは、そうあって欲しいと願っている。
どちらなのかわからないから、「宇宙生物学」なんていう視点で研究しているのだろうけど・・・。

BOOK「土星の衛星タイタンに生命体がいる! 「地球外生命」を探す最新研究」

doseinoeisei土星の衛星タイタンに生命体がいる!
「地球外生命」を探す最新研究
関根康人著
(小学館新書:amazon:540円)
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タイタンは土星ではもっとも大きな衛星で、地球と同じように大気がある。ただし、窒素とメタンが主成分。地球と同じように気象現象も起きている。また、川や海があると言われているけど、水ではなくメタンだという。
そんなタイタンに、バクテリアのような生命が存在するかも知れない。広い宇宙の想像も付かないような彼方のどこかに、というのではなく、同じ太陽系にあるタイタンに生命があるとしたら、生命はこの宇宙でものすごくありふれた存在といえるけど・・・。
土星くらいなら観測機を送り込むこともできるから、実際に確認することができる。・・・日本の「はやぶさ2」がうまくいき、無人探査の技術的な蓄積ができれば、次のターゲットにするのも面白いところだけど・・・木星のエウロパの方が圧倒的に近いからなぁ・・・。海底火山の熱水域の探査はかなり難しいだろうけど。