BOOK「日本の伝統 発酵の科学 微生物が生み出す「旨さ」の秘密」

日本の伝統 発酵の科学
微生物が生み出す「旨さ」の秘密

中島春紫著
(講談社ブルーバックス:1,000円+税)
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最近、「発酵」に興味がわいて、少し本を読んでいる。きっかけはヨーグルト作りだけど、ヨーグルトの発酵はまだ単純な方で、こういう本を読むといろいろ興味深い情報と出くわす。でも、味噌や醤油まで作りたいとは思わない。かといって、他に手軽に作れる発酵食品というと、なにも思いつかない。漬け物も発酵食品ではあるけれど・・・。
この本は「日本の伝統」とうたっているくらいなので、味噌と醤油、そして納豆の話がメイン。しかも、ブルーバックスなので、かなり本格的に発酵のメカニズムを解説している。微生物の働きだけでなく、旨さの元となる反応の化学式なども紹介されている。でも、とても読みやすい。
発酵の世界は奥深いけど・・・わたしの興味は底が浅いので、これ以上同じような本を何冊読んでも、変わったことは起きそうもない。良い本に出会ったところで、このジャンルはお仕舞いという感じ。

BOOK「環境と微生物 環境浄化と微生物生存のメカニズム」

環境と微生物
環境浄化と微生物生存のメカニズム

中村和憲著
(産業図書:1,700円+税)
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仕事の資料というよりは、個人的な興味で読んだ。
漠然と、地球上には天文学的な数字で示すほどの微生物がいるとは知っていたけど、地球環境を維持するレベルで活躍する存在だと示され、ちょっと驚いた。「元素循環」なんていわれると仰々しく感じるけど、地球上の有機物はほぼすべて、最終的には微生物に分解されている。・・・いわれてみれば当たり前のことなんだけどね。
個人的に関心があったのは、第3章でで解説されている、環境汚染物質の生物学的処理プロセスと微生物について。かなり専門的に説明しているので、すべてを理解したわけではないけど、一応満足した。
この分野はかなり以前から注目されているけど、いま現在に至っても、華々しく活躍している技術という印象がない。でも、合併処理浄化槽なんかで普通につかわれているわけだけど・・・。

BOOK「大人の教養として知りたい すごすぎる日本のアニメ」

大人の教養として知りたい
すごすぎる日本のアニメ

岡田斗司夫著
(KADOKAWA:1,400円+税)
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久しぶりにアニメ関係のサブカル論を読んでみた。
こういう評論は昔からあるけど、取り上げる作品が新しくなると、多少は新しい視点も出てくる。その意味では、オーソドックスな論点である「アニメとはなにか?」というところで、映画『シン・ゴジラ』と庵野秀明を論じている。庵野論はいまさらだけれど・・・そもそも、わたしは『シン・ゴジラ』を見ていないから何ともいえない。普通のTVアニメはたくさん見ているのだけど・・・。
その他、『君の名は。』、原作版『風の谷のナウシカ』、『機動戦士ガンダム』と富野由悠季、『この世界の片隅に』を取り上げているけど、いままでいろいろ論じられて手垢がついた話をいろいろ蒸し返している感じだった。でも、すごく読みやすかったし、馴染みのない人が読むには良い本なのかも知れない。『まどマギ』と『ラブライブ』あたりについて触れている本をあわせて読めば十分だろうな。

BOOK「続・丼本 3ステップで作れる簡単で旨い丼レシピ厳選55」

続・丼本
3ステップで作れる簡単で旨い丼レシピ厳選55
小嶋貴子著
(TWJ books:1,000円+税)
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古本屋で見つけて、安かったので買ってみた。
タイトルに「続」と付いているから、この本の前にもう一冊あるのだろうけど、「カツ丼」や「深川丼」などスタンダードな丼も含まれていた。もっとぶっ飛んだ新作丼を期待していたのだけど・・・。
そういう意味では、「魚肉ソーセージ丼」「マヨコンビーフ丼」「油揚げ丼」「天かす丼」「チーズ丼」あたりは、ちょっと珍しいかも。でも、基本的に丼料理って、ひと言でいってしまえば、盛りつけ方の問題なんだよな。「ワンプレート料理」なんていうのがあるけど、器が丼なら「丼もの」になってしまうわけで・・・。洗い物が減るという、わずかなメリットはあるけど・・・おかずは別皿に盛ればいいじゃないかという気がしなくもない。

BOOK「図解でよくわかる発酵のきほん 発酵のしくみと微生物の種類から、食品・製薬・環境テクノロジーまで」

図解でよくわかる発酵のきほん
発酵のしくみと微生物の種類から、
食品・製薬・環境テクノロジーまで

舘博監修
(誠文堂新光社:1,600円+税)
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昨年12月から、ヨーグルトメーカーでずっとヨーグルトを作り続けている。もちろん、毎日大量に食べ続けている。そのお陰なのか、この冬は風邪もひかず、基本的に体調が良い。・・・腰痛以外は。
ヨーグルトメーカーに付いていたレシピブックには、納豆や甘酒の作り方が載っていたけど・・・まだ、ヨーグルト以外は作ったことがない。他になにかないのかと思いながらも、味噌や醤油を作りたいわけではない。この本はそうしたレシピ本ではないけど・・・発酵についての基本が解り、ヨーグルトメーカーの中でなにが起きているのかは理解できた。
個人的には、サブタイトルにある環境テクノロジーにも興味があったけれど、このテーマは概要だけであまり突っ込んだ説明はなかった。これは、改めて別の本を読むしかない。

雑誌「milsil ミルシル DNAと保存科学で生物標本を活かす」(2019年No.2 通巻68号)

国立科学博物館が発行している自然と科学の情報誌。(隔月年6回発行。税込定価420円)
今回の特集は「DNAと保存科学で生物標本を活かす」。博物館が収集・保存する生物標本のDNA解析のお話。
わたしは子どもの頃から博物館が好きだった。中でも、理路整然と分類分けされ展示されている生物標本と、あまたある中からわずかに抽出して限られたスペースに雑然と並べられた理工系展示の両極端が好きだった。高校時代に、某博物館のバックヤードを見学する機会があり、標本が作られ、保存される現場を見たときはちょっと感動した記憶がある。ただ、その頃は標本のDNA解析などなかった時代で、漠然と・・・リンネの時代と同じように収集して保存しているだけの、辛気くさい世界だと思っていた。・・・それがいまでは、DNA解析という新しい研究手法が登場して、博物館の生物標本の存在価値が一変した。当然、研究成果は展示にも反映されていくわけで、博物館がますます面白くなっていく・・・はず。

BOOK「日本の国難 2020年からの賃金・雇用・企業」

日本の国難
2020年からの賃金・雇用・企業

中原圭介著
(講談社現代新書:800円+税)
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意図的に選んだわけではないけど・・・今年に入ってから、続けざまに悲観的な日本の未来について書かれた、似たような本を読んでいる。
日本の少子高齢化と労働力不足は、既定路線だから避けようがない。そのへんを企業側の視点から考察した内容だけど、必ずしも日本に限定した内容ではない。
国債ジャブジャブの借金財政は日本特有の問題。高齢化は日本だけではなく、概ねほとんどの先進国共有の問題だし、いま現在世界経済を牽引している中国でも顕在化する問題。今後の経済成長の中心であろうIT企業の特質も世界共通の問題。結局、政府と経済界がどう対応するかが鍵になるけど・・・一般論的な粗い考察が目立つ。いかに無為無策な日本政府とはいえ、もう少しマシな対応をするような気がするんだけど・・・。

BOOK「質量とヒッグス粒子 重さと質量の違いから測り方、質量の生成にかかわるヒッグスメカニズムまで」

質量とヒッグス粒子
重さと質量の違いから測り方、
質量の生成にかかわるヒッグスメカニズムまで

広瀬立成著
(サイエンス・アイ新書:1,200円+税)
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ヒッグス粒子が発見され、いままで仮説であった標準理論がようやく定説らしいことがはっきりした。ヒッグス粒子自身は・・・素粒子に質量がなければスッキリするのに、現実には質量があるから、理論的な帳尻を合わせるためにこんな素粒子があったらいいのになぁ、と想定されたのがヒッグス粒子。で、実際に発見されたので、メデタシメデタシなわけだ。おかげで、標準理論が示す「質量」のメカニズムが解明されてきた。
この本では、ニュートンの古典物理学にはじまり、ヒッグス粒子による最新理論まで、「質量」に関して解説をしている。イラストや図版も多いし、カラー版だし、わかりやすそうな印象を受けるけど・・・さらっと読むとわかったような気にはなるけど、けっこう難解な本だった。アインシュタインの「等価原理」あたりまではいいとして・・・イラストがあろうとなかろうと、量子力学以降の話は根本的に難解だ。ファインマン図とかいきなり出てきてもなぁ^^;;
でも、本題は第5章から・・・って、大統一理論による4つの力の統一とか、やっぱりかなり難しいし、そもそも、この本ではそういうことがあるよくらいしか説明されていない。

BOOK「未来の年表2 人口減少日本であなたに起きること」

未来の年表 2
人口減少日本でこれから起きること

河合雅司著
(講談社現代新書:840円+税)
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前巻がいろいろ考えさせられる内容だったので、続きを読んでみた。
今後の日本で必ず起きることは「人口減少」と「高齢化」の深刻化。既にその影響は出ている。別に人口が減ること自体、適切に対応して国が縮小していけば、大きな問題ではないように思う。でも、適切な対応というのが出来ないのが現実。問題なのは、どう適切に対応できないか、ということ。さらに、対応しようにも適切な手段がないものも多い。
この本が予測している点は・・・主に「高齢化」の弊害。高齢者が抱える問題・・・肉体的衰えとボケの進行。わたしなんかでも、定年後の嘱託という高齢者と仕事することも増え、そのボケの弊害を受けることも増えてきた。頭にきて爆発したくなることもあるけど・・・近いうちに自分もボケ側の人間になることが確実なので、必死に堪えているけど。
もうじき元号も変わろうというのに、読後感は真っ暗。ますます悲観的になるけど・・・自分が高齢者になると、意外に幸せなのかも知れない。一説では、高齢者ほど多幸感が増え、些細なことでも幸せを感じるというから・・・。