BOOK「ドラキュラやきん!」

ドラキュラやきん!
和ヶ原聡司著
イラスト:有坂あこ
(電撃文庫:amazon:624円)
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『はたらく魔王さま!』の和ヶ原聡司の新作。いかにも焼き直し的なニオイがするけど、今回はコンビニではたらく吸血鬼のお話。
コンビニで夜間限定はたらく虎木由良。仕事明けにコンビニオーナーと飲んだ帰りに、暴漢に襲われるイングランド人女性を助けたつもりが・・・朝日を浴びて灰になってしまった。自宅で復活した虎木・・・部屋には助けた女性アイリス・イェレイ・・・闇十字騎士団修道騎士・・・いわば吸血鬼ハンターがいた。アイリスは日本支部に赴任したばかり。その上、人間の男性が極度に苦手。由良は吸血鬼なので平気らしい。押し切られるように一晩の宿を提供したが・・・。
由良はアイリスに協力せざるを得なくなり、ライブハウスでの吸血鬼・網村捕縛作戦に赴いたが、日本で古来から妖を律してきた比企一族の比企未晴の乱入。結果的に作戦は成功したが・・・ラブコメ的には三角関係が完成してしまった。
由良は人間に戻るために、自分を吸血鬼にした元の吸血鬼・・・室井愛花を追っていた。結局、アイリスと未晴の協力を得て哀歌との戦いに望んだ由良だったが・・・。
「了」と結んであったけど、続巻が出る前提なのか、まったくお話にはケリが付かず、「つづく」という終わり方だった。アイリスは、『はたらく』のエミリアよりはまともな性格のようだ。ただ、ぜんぜん魅力を感じないのはなぜだろう?

BOOK「キノの旅 XII the Beautiful World」

キノの旅 XII the Beautiful World
時雨沢恵一著
イラスト:黒星紅白
(電撃文庫:570円+税)
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飽きてしまって、しばらく手を伸ばしていなかったシリーズだけど、本当に読むラノベがなくなってしまい、渋々手を出した。間違いなく飽きてきているシリーズ。たぶん、書く方の著者も飽きているらしいし・・・。
今回、キノとエルメスが来た国は、「正義の国」「悪魔が来た国」「求める国」「日時計の国」「努力をする国」「徳を積む国」。
なぜだか、新しい国に着いてもキノたちが滞在する時間が短い話が多い。そして、時期をずらしてシズと陸が訪れる・・・。ひとつの国を、時間差をつけて書くための仕掛けだろう。でも、基本的に小ネタの国が多い印象。作家が飽きたのか、ネタ切れなのかは知らないけど・・・。
もう本当に、続きを読む必要はないな。

BOOK「出会ってひと突きで絶頂除霊! 7」

出会ってひと突きで絶頂除霊! 7
赤城大空著
イラスト:魔太郎
(ガガガ文庫:amazon:682円)
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童戸槐の事件は収束したけど、晴久は二つ目のサキュバスパーツを宿すことになってしまった。結果、晴久たちは退魔師免許の停止処分。そして、入院中の晴久に楓がキスをして、それに気づいた美咲は霊力ががた落ちしてしまった。
都立退魔学園の夏休み。霊級格7討伐妨害をした晴久たちは懲罰労働・・・海水浴場の結界補修と雑霊退治・・・といいながら半分はご褒美。ペンション貸し切りでプライベートビーチのようなロケーション。早い話が水着回。後方支援に南雲が参加し、ついでに小日向先輩にリハビリもということで、ハーレム状態。夏合宿のような懲罰労働を進めていたが、楓、美咲、桜、睦美、小日向先輩が欲求をこじらせた集積怪異に憑依され、股間に巨大なモノが生え、晴久を襲う気万満々・・・。それでも美咲ただ一人が理性を保っていた・・・。
この小説、元々むちゃくちゃなお話だったけど、この巻は輪をかけてお下品な内容だった。作者も自覚していたようだけど^^;
次巻から、新たな敵として、国際霊能テロ組織の各派閥の首魁たちが登場するらしい。そして、サキュバスパーツの除霊あるいは収集の目的が、サキュバス王の完全復活とセックスアルカディアの再興だという設定が加えられた。

BOOK「私はサキュバスじゃありません 2」

私はサキュバスじゃありません 1
小東のら著
イラスト:和錆
(ヒーロー文庫:amazon:634円)
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前巻、妙にツボにはまってしまって面白かった。この巻も【現在】【過去】を交互に繰り返す構成。
リズの通う学園にカイン一行が来て1ヶ月。秘密のダンジョンを探索しているので、半年ほどは滞在予定。勇者パーティのメンバー紹介的に、聖女メルヴィ、大戦士レイチェルのエピソードを消化試合のようにこなして・・・学園のアイナ嬢は、悪役としては健在だったけど・・・結局はお笑いネタで、ちょっともの悲しいキャラだったりする。
元勇者パーティの一員だったリズが、世間に知られていないのは・・・吟遊詩人協会から発禁処分にされていたからというのは、なるほどと頷ける。本人の記憶が消えても、他人の記憶は消えないから評判だけは一人歩きするはず。でも、リズに限っては、他人の評判すら封印されているわけだ^^;
前巻では、明かされていくリズの真実・・・色街を復活させ、カジノ街を牛耳りといった大きな話が多かったのに対し、この巻はあまりにも話が小さい。エロキャラに意外性も全くない。カインの体操着をクンカクンカして一時的に記憶と能力が戻り、魔王軍の幹部を倒してしまったという新たな設定のためだけの巻だった。

BOOK「ゴブリンスレイヤー 12」

ゴブリンスレイヤー(第12巻)
蝸牛くも著
イラスト:神奈月昇
(GA文庫:amazon:604円)
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失敗した。通常のナンバリングなのに短編集だった。主立った作品の本編が出ないので、このところ短編集ばかり読んでいる気がする。・・・ゴブリンスレイヤーなんだけど・・・ゴブリンが出てこない。いつもゴブリン、ゴブリン言われても飽きるんだけど、ゴブリンが出てこないと何の小説家わからなくなってしまう^^;
いつもとは違う顔ぶれでのエピソードを書きたかったのかもしれないけど、読みにくいし、物足りないし、面白くもない。ゴブリンはおろか、ゴブリンスレイヤーすらほとんど出てこない。最初から最後まで、質の悪いスピンオフを読んでいるような感覚だった。牛飼娘が出てきてホッとした。
先日読んだ『てんスラ』もそうだけど、もう二度と短編集をつかまされないように気をつけなければ・・・。

BOOK「転生したらスライムだった件 17」

転生したらスライムだった件(第17巻)
伏瀬著
イラスト:みっつばー
(GCノベルズ:amazon:990円)
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第17巻とレギュラーのナンバリングだけど短編集だった。どうして「16.5」にしなかったのが不思議だけど・・・本編の伏線になりそうなネタもなかったし、これといって目新しい話もなかった。
第一話は、商人からテンペストの財務大臣となったミョルマイルの視点から、表の経済活動を行う四ヶ国通商連盟と、リムルとミョルマイル、そしてサリオンのエルメシアの3人で作られた秘密結社「三賢酔」・・・表と裏から経済を牛耳る仕掛けを作った経緯をまとめた短編。
第二話は、ヴェルグリンドとルドラを巡るお話。帝国とヴェルグリンドの件は、本編では解決しているから、いまさらな感がする。ヴェルグリンドはヴェルドラとの関係で今後も出てくるのだろうけど・・・そもそも、ヴェルグリンドにそれほど魅力を感じないので退屈だった。
第三話は、敗戦後の帝国新政権を任されたカリギュリオとミニッツ、新皇帝マサユキの即位などの後始末。今後本編で侵略種族の件も出てくるだろうから、帝国中枢の顔ぶれを示しておこうということだろうか。
第四話は、魔王ギィのメイドであるレインの語りで、ギィをはじめとする原初や魔王たちのお話。本編で断片的に語られた情報を整理した感じ。
第五話はアニメイトの販促用小冊子収録の短編。非常に短い。

BOOK「豚のレバーは加熱しろ 2回目」

豚のレバーは加熱しろ 2回目
逆井卓馬著
イラスト:遠坂あさぎ
(電撃文庫:amazon:624円)
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なんと、続巻が出た! 前巻はなかなか良い出来だったけど、ちゃんと完結していたので続巻は微妙だと思っていた。
ジェスはメステリアの王都で暮らしていたが、キルトリン家を出てからの記憶は封印され、豚のことは憶えていない。現世の日本に戻っていた豚は、3人の転移経験者を集め、再びメステリアへと転移した。北部勢力が反乱を起こし、解放軍を率いていたノットは捕まり、王国は内戦状態と・・・かなり強引な設定が強行された^^;
豚はサノン=黒豚と共に、バップサス村のイェスマ・セレスの元に転移。しかし、転移してすぐ、村は北部勢力に襲われ、セレスと豚二頭と犬は辛くも脱出し、港町ニアベルで解放軍のノットと合流した。
メステリア王イーヴィスは、正体不明の暗躍の術師に呪いをかけられた。ホーティスはこの世界に秩序をもたらしていた「錠魔法」を解くことに成功したらしい。その結果、魔力を解き放たれた魔術師が争う、暗黒時代が再来する・・・。王イーヴィスの孫シュラヴィスとジェスはニアベルに派遣され、シュラヴィスは解放軍との調停のため豚を拉致。ようやく豚とジェスの再会したが、そこへ北部勢力の襲撃。そこで、ジェスの記憶封印の理由が明かされ、王イーヴィスが死んだ。
豚の仲介で、王朝と解放軍の間に同盟が成立した。そしてジェスの記憶の封印が解けたところで、次巻につづく。・・・結局、ケント(厨二病男子高校生)はどうなったんだ?