BOOK「STAP細胞はなぜ潰されたのか 小保方晴子『あの日』の真実」

STAP細胞はなぜ潰されたのか
小保方晴子『あの日』の真実

渋谷一郎著
(ビジネス社:1,400円+税)
※古書を購入

古本屋の店頭の処分品ワゴンに入っていたので、つい買ってしまった。それでも432円もした・・・。
「STAP細胞」の騒動があったのは2014年、その翌々年に書かれた本で、STAP細胞/小保方晴子さん擁護の視点から書かれている。しかし残念ながら、4年が過ぎても結局、STAP細胞の存在は証明されていない。
この本に書かれていることで、頷ける部分もある。マスコミによる報道にデタラメが多く、バッシングが酷すぎたこと。ワイドショーなどで、いわゆる「識者」といわれる人たちが想像だけで発言して、悪者を作りだしてしまった感じがする。でも、この本は小保方さんを持ち上げすぎではないか。この騒動の根本は、小保方さんが自身の研究者としての見識と実力を反証できなかったという問題なんだから。
さらに、共同研究者間で十分な検証もないまま、論文発表にまで進んでしまった理研の体制にも問題もあるのではないか? 理研第三代所長・大河内正敏が導入した「主任研究員制度」は、これまで数多くの実績を上げてきた。「科学者の楽園」の金科玉条として、いまだに理研が守り続けている制度ではあるけど、内部チェックが機能しづらい面もあるのではないだろうか?

BOOK「見る目が変わる博物館の楽しみ方 生物・鉱物・考古学を学ぶ」

見る目が変わる博物館の楽しみ方
生物・鉱物・考古学を学ぶ

矢野興一著
(ベレ出版:2,800円+税)

仕事の関係で読んだ本。中を確認せずにamazonで購入したので、予想以上に専門的な本だった。博物館、鉱物・隕石、恐竜・古生物、菌類、植物、昆虫、魚類、動物、考古学の9章に分けて、標本の種類や特性、標本を製作する技術などを紹介している。
資料は、ラベルと言われる一次情報がなければ標本とはいえず、その後の研究などにも役に立たないわけだけど、そういった標本を標本たらしめるには、専門的な技術とマナーに裏付けられた作業が欠かせない。そんな事情がわかれば、漠然と展示を眺めるのとはちがう新しい「知」の世界が開けてくるかもしれない、というのが主旨。ただ、扱う資料や標本の種類があまりにも多い上に、それぞれが特殊と言えば特殊な事情を抱えているので、内容がかなり多岐にわたっていて・・・かなり面倒な本だった^^;;
本当は、こういう一般論的な解説ではなく、これから見に行く博物館の展示が、どのような標本で、どう作られたのかなどのトピックスを示してくれるガイドブックがあれば、もっと実践的にやくだつとおもうんだけどなぁ。通常のガイドブックは、どこになにが並んでいるかばかりを示しているので、こういう一般的な知識を身につけておくしか手段がない。言い換えれば、わかるヤツにはわかるという、博物館の敷居の高さがこのへんにあったりするんじゃなかろうか。

BOOK「自然科学30のなぜ?どうして? 国立科学博物館の展示から」

自然科学30のなぜ?どうして?
国立科学博物館の展示から

国立科学博物館著
(さえら書房:1,500円+税)

いろいろな科学トピックス30件について、国立科学博物館の展示を通して簡単に解説している。2010年に出版された本なので、現時点の常設展示とは多少のズレがあるかも知れない。
単純に、フロア毎に主要な展示品を紹介するふつうのガイドブックとは違い、標本に関わるエピソードから展示を見に行くことができるので、ちょっと展示の見え方が変わってくるかも知れない。すべてに関してではないけど、展示品についての具体的な言及もあるので、どんな標本なのかにも興味がわいたりする。
ただ、細かな情報まで載せていないのが残念だ。たとえば、地球館1階のシーラカンス。剥製標本ではなく鉄製のレプリカで、とても重いらしい。5人がかりで設置したと書かれていたけど、実際に何キロあるのかは書かれていない。
それでも、これはある意味で画期的な本かも知れない。修学旅行かなにかで、あまり興味がないけど仕方がなく科博を訪れようという人には、事前に読んでおくことをオススメする。

BOOK「国立科学博物館のひみつ 地球館探検編」

国立科学博物館のひみつ
地球館探検編

成毛眞著
監修:国立科学博物館
(ブックマン社:1,800円+税)
※古書を購入

上野にある国立科学博物館には、数え切れないくらい足を運んでいる。主に企画展や特別展を見に行くわけだけど、よく考えてみると、常設展を通しでしっかり見たことって、ほとんどないように思う。いまの地球館ができる前、仮説のみどり館や新館1期2期という感じで、過渡期的に整っていったのを見たのが中心。最近は必要に応じて部分的に見るだけだった。
そういう状況をちょっと反省して、常設展に注目してみようということでガイドブックを買ってみた。これは旧新館、現地球館を中心とした内容。定期的に常設展の入れ替えをしているようだけど、2017年3月に出された本なので、常設展には大きな変化はないはず。
古生物は迫力があるし、生物や人類分野はいろいろ工夫された展示が並んでいる。それに対して、理工系の展示は扱う範囲も広く、総バラてきな感じで、明確なコンセプトが見えない。たぶん、展示面積が圧倒的に足りていないということだろう。
地球館の地下には、特別展が開かれるフロアもあるので、広そうな割には常設展示は少ない感がある。

BOOK「国立科学博物館のひみつ」

国立科学博物館のひみつ
地球館探検編

成毛眞著
監修:国立科学博物館
(ブックマン社:1,800円+税)
※古書を購入

上野にある国立科学博物館には、数え切れないくらい足を運んでいる。主に企画展や特別展を見に行くわけだけど、よく考えてみると、常設展を通しでしっかり見たことって、ほとんどないように思う。いまの地球館ができる前、仮説のみどり館や新館1期2期という感じで、過渡期的に整っていったのを見たのが中心。最近は必要に応じて部分的に見るだけだった。
屋外展示のシロナガスクジラなどからはじまり、日本館の科博のみどこを取り上げながら、つくばのバックヤードなどの紹介している。でも、ふつうのガイドブックで、この本の情報をどう活かして科博を楽しむかピンとは来なかった。事前にチェックしておけば、現地で見落とす心配がなくなる程度のこと。
2001年以降に開催した特別展のポスターなどを紹介している。これらの大半は見に行ったことがあるので、いろいろ思い起こすこともある。テーマによって関心の度合いが違うので、見に行ったけどよく憶えていないものもある。ただ、ポスターを並べられても、そういう特別展があったなと思うだけで・・・熱心に見たものは細々憶えているけど、全く憶えていないものさえあった。

BOOK「国立科学博物館叢書③ 標本学 自然史標本の収集と管理」

国立科学博物館叢書③
標本学

自然史標本の収集と管理

松浦啓一編著
(東海大学出版会:2,800円+税)
※古書を購入

仕事の資料として読んだ本ではあるけど、自分でなにかの標本を作ってみようと思い立ったわけではない。単純に、どんな世界なのかをおぼろげに理解できればと言うだけのことだけど、この本はちょっと詳しすぎかも知れない。
生物標本の多くは生ものだから、変質しない状態にして長期保存できるようにするのが標本作りの基本だろうけど・・・素人的に最も困難なのは、むしろ情報の収集と記録の方だろうと感じる。一体どの情報が必要なのか知識がないし、どう記録するのが良いのかも分からない。味噌汁のアサリの貝殻を取り置くだけでは標本ではなくて、せめて産地の情報くらいは記録しておけ、ということなんだけど・・・産地は食べる前に気にしようよとも思うけど、そんなことすらしないわけで・・・。
そう考えると、いちばん簡単なのは鉱物標本ではないかと思うけど・・・興味がないと、ただの石ころなんだよなぁ^^;; まあ、興味がなければ、すべてのものがただのモノに過ぎないわけだけど。
図鑑のように大判サイズでカラフルな表紙だけど、中はオールモノクロなのが残念。

BOOK「大阪市立自然史博物館叢書② 標本の作り方 自然を記録に残そう」

大阪市立自然史博物館叢書②
標本の作り方

自然を記録に残そう

大阪市立自然史博物館編著
(東海大学出版会:2,500円+税)
※古書を購入

仕事の資料として読んだ本。
化石や鉱物、植物、海藻、昆虫、脊椎動物まで一通り、標本の作り方を説明している実践マニュアル。いままで博物館にはいろいろ行ったけど、こういう知識が必要というわけでもなかったので、この手の本を読むのはこれがはじめて。脊椎動物は別として、標本にできそうな動植物って、意外に身近にありそうだと気が付いた。食べ終えたシジミやアサリの貝殻を取っておいても仕方がないから、実際にはやらないけど。・・・そうか、「ハブ酒」というのも、液浸の標本のようなものだな^^;;
小学校の子どもの頃には、夏休みに標本作りをしたことはある。たぶん、学研の「科学と学習」の付録かなにかの昆虫最終セットを使ったと思う。何年の時かは忘れたけど、そういえば、海藻の標本を作って夏休みの宿題として提出したことを思い出した。それ以降、標本作りはしたことがない。高校時代に、フライドチキンの骨を組み立ててみようとしたことを除けば^^;; そういえば、この本では骨格の組み立てについては、とても簡単にしか触れていなかった。
マダイの耳石の位置を示しているページがあったので、今度、鯛の兜煮で探してみようかな。

BOOK「イラストですっきりナットク!! 少しかしこくなれる単位の話」

taninohanashiイラストですっきりナットク!!
少しかしこくなれる単位の話
中村秀樹著
(笠倉出版社:amazon:480円)
※Kindle版を購入

6月の末頃、100円で売られていたので、なんとなく購入して置いた本。何らかの事情があるんだろうとも推測していたけど・・・たぶん、定額制読み放題サービスKindle Unlimitedがはじまる直前に、すこしでも売ってしまいたかった故の安売りかもしれない。いま現在は、Kindle Unlimitedで読むことが出来る。
で、肝心の内容だけど・・・絶対にすっきりナットクは出来ないない説明ばかり。しっかり読めば、少しはかしこくなれるとは思う。クイズ用の雑学レベルでは役に立つかも知れないけど、勉強という意味ではまず役に立たない。間違いではないけど、何の説明にもなっていない項目も多いし、その単位が生まれた経緯や用いられ方など、周辺情報もほとんどない。
「なんでも絵にして見せられれば、なんとなくわかったような気になる」という読者の誤解を狙ったコンセプトでまとめられているとしかいいようがない本だった。