BOOK「はたらく魔王さま!SP2」

はたらく魔王さま! SP2
和ヶ原聡司著
イラスト:029
(電撃文庫:amazon:610円)
※Kindle版を購入

短編集の2巻目。かなり初期の頃・・・鈴乃が魔王城の隣室に引っ越してきて、まだ日本の暮らしに馴染みきっていない頃・・・第2巻と第3巻の間あたりのお話。
鈴乃が化粧に目覚める話。漆原に家事を仕込もうとした話。魔王城でゴキブリ相手に死闘を繰り広げる話。恵美のバイトの後輩・真季とジムに行くお話。芦屋の散髪スキルの話。小ネタばかりではあるけど、初期の頃の人間関係の有り様を思い出させてくれる話ばかりだった。
PS3があるのかどうかは不明だけど・・・この密度で短編を書いていったら、きりがないくらいネタには困らないだろう。魔王城のトイレにはないだろうけど、洗浄式便座を初めて使ったときとか・・・。でも、読んでみたいと思うほど面白い短編集になるかどうかは、甚だ疑問ではあるけど。
次は本編が出るようだけど・・・ちゃんとストーリーに進展がありますように。

BOOK「姫咲アテナは実在しない。」

姫咲アテナは実在しない。
麻宮楓著
イラスト:くうねりん
(電撃文庫:570円+税)
※古書を購入

よくわからないけど、古本屋で見つけた。2017年2月の出版で比較的新しいラノベ。
主人公の高校生・佐倉和泉・・・創作ノートを執筆する中二病。ある日、見慣れない路地を歩いていたら、空間が割れて美少女が転移してきた。姫咲アテナ・・・3年ほど前に召喚され、異世界で勇者をしている少女。アテナは自分自身が実在していると主張するけど、和泉の「創作ノート」の中の存在、つまり幻覚だと和泉は思っている。でも、二人は一週間に一度、30分間だけ会い、そしてデートをした。
そこに、和泉とアテナに関連する存在・・・成宮明日華・・・幼なじみ。でも、いまは言葉も交わさない関係ながら、過去に因縁があり・・・。あと、よくわからないけど、西村あおい・・・ジョギング中に知り合った小学生。
現実と幻想を編み込んで、過去のすれ違いを解消したりする構成はちょっと新しいかも知れないけど・・・「激ニブ」主人公の亜流という感じかな。ずっと幻想だと思い続けて、現実に背を向け続けるという。
伏線もあるし、新たな展開の前振りもされてはいるけど・・・1年半が過ぎるけど、続巻は出ていない。

BOOK「美脚ミミック、ハルミさん ~転生モンスター異世界成り上がり伝説~1 」

美脚ミミック、ハルミさん
~転生モンスター異世界成り上がり伝説~  1
藤孝剛志著
イラスト:夕薙
(アース・スターノベル:1,200円+税)
※古書を購入

文庫本、ペーパーバック以外のラノベを初めて買った。やっぱり、電車など持ち歩くのは不便だな・・・。
スライムとか蜘蛛とか、人外のものに転生してしまうタイプのお話。宝箱型モンスター「ミミック」を主人公に、どう物語を展開するのかというところだけど・・・一応、ミミックのハルミさんは五感もあるし、言葉もわかる。擬態スキルで手脚を生やせる。しかも素晴らしい美脚という設定。
ダンジョンの地下1階に配置されたハルミさん。美脚を愛する変態冒険者アズラットからチートアイテムを手に入れ、無双して冒険者を殺し続けたことが問題化した。ダンジョンを管理している評議会から討伐隊を送り込まれたり・・・。ハルミさんはけっこう鬼畜な性格で、自分が助かるために他のモンスターを平気で犠牲にする。
ファーストシーズンの5日間を生き抜いたハルミさんは、エリートモンスターセンター送りという、体よく放逐されてしまった。盗賊から助けた?スアマちゃんを道連れにして、北の大陸にあるエリモンセンターを目指すことに・・・。
スキルの「擬態」が進化すると、より人間に近い形になれるらしく、美人であることははっきりした。
美脚とはいえ、ヒロインが人型ではないというのは・・・表紙に美人の完成イラストがあったから、無意識のうちに置き換えて読んでいたけど・・・この巻の最後まで、腰から下は人間、その上に宝箱。そこに腕が生えているという姿。ミニスカートで美脚だから、それなりにエッチ要素があるにはあるけど、そういう描写はほとんどなかった。
無双系のファンタジーなので、ご都合主義の塊なんだけど・・・ハルミさんの独白をベースにテンポがあって読みやすい。次巻はいつ頃出るんだろうか?

BOOK「変態王子と笑わない猫。12」

変態王子と笑わない猫 12
さがら総著
イラスト:カントク
(MF文庫J:amazon:563円)
※Kindle版を購入

前巻から2年ほど間隔を開けて、ようやく完結巻が出た。ラノベの世界では、あとがきで「次巻で完結」と予告した後、いつまで経っても次巻が出ないという未完の作品は珍しくないので・・・内心、この作品も諦めていた。その結果、amazonで調べることもなく、気づくのが遅れてしまった。
前巻で謎解きが終わってしまったので、よくわからないまま、ほぼほぼ完結したものと思っていたら・・・月子ちゃんとポンコツさんのハッピーエンドを求めて、横寺くんは「リセットエンド」を何度も繰り返して、奮闘おっぱいしていた。でも、リセットされて以前とは異なる世界はどこか歪なわけで、それが本当のハッピーエンドなのか判然としない。その辺から、結末へと進んでいくわけだけど・・・。
いろいろ理解できないことも多いけど・・・言いたいことはわかった。
いまを生きていくために過去の思い出を忘れて成長していく避けられない必然の前に、ただひとり自分の幸せを犠牲にしながら、月子ちゃんのポンコツさんの幸せを追い求めていた横寺くんが、ようやく自分自身の幸せのありように気が付きました。めでたしめでたし。という、ぬるーい結末だった。
<完結>

BOOK「はたらく魔王さま! SP」

はたらく魔王さま! SP
和ヶ原聡司著
イラスト:029
(電撃文庫:amazon:610円)
※Kindle版を購入

この巻は短編集・・・というより番外編。
第5巻と第6巻の間・・・マッグカフェ導入のため、真奥の働くお店が休業しているときのお話。銚子の海の家のバイトが途中で打ち切りになった後のこと。長野で農家を営む千穂の伯父の家に、農作業の手伝いに出かけることになった真奥たち。そこに、アラス・ラムスを連れた恵美と鈴乃が追いかけてきて・・・。
真奥と芦屋は、もう少し農作業の戦力になりそうな気がするけど・・・それだけ重労働だと表現したかったのだろうか? いろいろ日本の農業事情を取材して書いたらしく、農家がリアルに描かれていた。別のラノベだけど、『のうりん』を想い来させるような雰囲気だった。
「熊殺しの遊佐恵美伝説」や農作物泥棒を退治する話・・・初期の頃の恵美にはこういう荒々しさがあったんだと、時間軸的な意味での驚きがあった。でもやっぱり、真奥と恵美はこの頃からこんなに仲が良かったのかと・・・。
「SP2」も来月出るらしい。いよいよ完結が近いんだな。

BOOK「僕の珈琲店には小さな魔法使いが居候している」

僕の珈琲店には小さな魔法使いが居候している
手島史詞著
イラスト:烏羽雨
(ファミ通文庫:amazon:622円)
※Kindle版を購入

ラブコメではないラノベを探していて・・・タイトルが気になったので、とりあえず読んでみることにした。なんとなくミステリーものではないかと予想していたけど、完全に違った。
浪人生・九条篤志が働くバイト先の喫茶店『ロッコ』、いつも閑古鳥が鳴く流行らないお店。その数少ない常連客のひとりが、セーラー服に赤いランドセル姿の美坂亜理寿・・・店長・庄太郎の姪で、小学校の高学年くらいの魔法使い。時折、亜理寿に魔法を使う依頼が入る。その亜理寿のパートナーにさせられた篤志という構図。依頼あるいは事件、不思議な出来事ごとに連作短編の形で描かれている。
この巻は初巻なので、設定を紹介するエピソードからはじまり、登場人物を揃えていくエピソード。新たに常連になった女子高生・緋美子は篤志の後輩・・・ヒロインのひとりだろう。
「魔法は自分のためには使えない」というのが、この小説でのお約束だけど・・・魔法ものには珍しく、過去を改変して死んだ人が生き返った。あれっ? でも、冒頭の短編で死者は生き返らせられなかったんだけど・・・。

BOOK「ぼくの日常が変態に侵蝕されてパンデミック!?」

ぼくの日常が変態に侵蝕されてパンデミック!?
相上おかき著
イラスト:emily
(富士見ファンタジア文庫:600円+税)
※古書を購入

生徒会長の指示で、夏休みの夜のプールに出るらしい幽霊を調査に来た和藤尊。幽霊の少女がおぼれていると勘違いしてプールに飛び込んだ尊は、幽霊に取り憑かれてしまう・・・。しかも、その美少女幽霊・白瀬由宇は、プールの中でおしっこを漏らして感じてしまう超ヘンタイ。49日の現世滞在猶予の39日を支払って一日1回、幽霊なのにおしっこができる能力を入手したというホンモノ。・・・なので、あと数日間しかこの世にはいられない。
水泳部で生徒会挽く会長の親友・綾小路雷斗は露出狂、見た目合法ロリの生徒会長・四谷愛は頭脳明晰ながら性格がアレ、尊のお隣で幼なじみの生徒会会計・比良坂明美はナイフマニア・・・。みんなヘンタイではあるけれど、タイトルから想像したヘンタイとは少し違った。
エロ系のラノベなんだろうと思っていたけど・・・予想に反して、由宇をひき逃げした犯人捜しという推理もの展開。中途半端にメタネタを放り込んでるから、あえてこういういい方をするけど・・・こうなると、四谷愛は『七々々』の「壱級天災」のような感じ。
メタネタ以外はけっこう面白かったけど・・・由宇というヒロインの性癖に魅力を感じられなかったのが残念。いや、残念というわけではないけど・・・共感できなかったから、続巻がでて、次はどんなお話なんだろうという期待感はほぼない。

BOOK「ハイスクールD×D DX.3 クロス×クライシス」

ハイスクールD×D
DX.3 クロス×クライシス
石踏一榮著
イラスト:みやま零
(富士見ファンタジア文庫:amazon:583円)
※Kindle版を購入

「DXD」は安心して読み進められる鉄板シリーズではあるけど、残念ながらこれは短編集。でも、短編集はどうでもいい内容で、必ずしも面白いわけではないというお約束もまた鉄板だったりする^^; ・・・結局、「DXD」はKindle版を読み続けているけど、今期、またアニメの続編『ハイスクールD×D』が放送され、古書の値崩れが遠のいてしまったろうから、Kindle版にして正解だった。
アザゼル先生と契約していた黄金龍君・ファーブニルが、新たな契約をアーシアと交わしたときのお話。別のいい方をすると、ファーブニルが「おパンツドラゴン」になったときのお話。シトリー眷属たちとイッセーが共同で訓練をするお話。ふだんあまり登場しない面子を紹介するには、短編集はちょうどよい場かも知れない。でも、よほどキャラが立っていないと、記憶に残らないんだけど・・・。バアル領とグレモリー領のゆるキャラの話。正月休みに祖母の田舎で、ダンガムのプラモ眷属をつかうはぐれ悪魔の吸血鬼と戦うお話などなど。
ゼノヴィア会長と生徒会役員たちが元気すぎるお話や、ゼノヴィアとイリナがはじめて出会ったときの回想なんかは、本編に織りこんでも良さそうな気もする。
次は通常巻。正直なところ、あまり短編集を増やして欲しくないんだよな。