BOOK「“不思議”取り扱います 付喪堂骨董店」

“不思議”取り扱います
付喪堂骨董店

御堂彰彦著
イラスト:タケシマサトシ
(電撃文庫:590円+税)
※古書を購入

ラブコメばかりというのも飽きが来るので、ちょっと違うタイプのラノベをということで、全7巻を古書でまとめ買いした。最近、amazonのマーケットプレイスの送料が便乗値上げされることが多く、古書はまとめ買いがますますお得になってきた。
この第1巻が2006年に出版されているので、10年以上前のシリーズ。いわゆる骨董屋の「魔アイテム」もの。ただし、大半が偽物。似たような設定のお話は・・・『悪魔のミカタ』というのを数冊読んだことがある。
右眼に義眼『ヴィジョン』を埋め込んで未来視ができる来栖刻也、魔道具店「付喪堂骨董店~FAKE~」のアルバイト高校生。同じく住み込みバイトで無愛想な無表情美少女・舞野咲、そしてカッコイイ美人の店主・摂津都和子。ラノベの舞台となる骨董屋、古本屋といった流行らない店の店主は、みんなものぐさだという決まりがあるのか、都和子もお約束通りの性格をしている。
各話にそれぞれ「アンティーク」に関わる不思議な出来事が起きる連作短編のような構成で、ミステリー要素も含みながら・・・基本は暇な店番の日常系という感じ・・・。今後、咲と刻也の恋愛ものに発展するんだろうか? 明確なフラグはないけど、それらしい気配はある。
各話、完全に解決しているわけではないけど・・・これで良いのだろうか?

BOOK「物理的に孤立している俺の高校生活」

物理的に孤立している俺の高校生活
森田季節著
イラスト:MikaPikazo
(小学館ガガガ文庫:amazon:637円)
※Kindle版を購入

異能ものではあるけど学園ラブコメなので、バトルはない。主人公・浪久礼業平のもつ異能は「ドレイン」。バトルがないから、何の役にも立たない。しかも、周囲から避けられ、友だちができない。ヒロインの高鷲えんじゅは、三秒間視線を合わせると電光掲示板が現れ、本心はダダ流れしてしまうという超レアな異能をもつ毒舌美少女。この友だちいない二人が、互いに友だちができるように最善を尽くすという同盟を結んだという設定。そして最初の友だち・菖蒲池愛河は、自分への好意を20倍に感じさせてしまう「サキュバス」。
口の悪いえんじゅは、『はがない』の三日月夜空を連想させるけど・・・ぼっちをこじらせたキャラだから似ているのが当然。さらに、ぼっちがつるんで友だちを作ろうというのはまったく同じ設定なので、尚更そう感じても仕方がない^^;
業平は性格がまともだし、距離をとれば会話だってできるし、ぼっちになる理由もないように思う。普通の友だち付き合いはできなくても、SNSでも使えば、同級生ともそれなりに付き合っていけそうなキャラなのに・・・。だけど、恋人ができても手もつなげないし、キスもできない、ましてセックスなんて殺人行為だから一生できないんだろうな^^;;

BOOK「僕はやっぱり気づかない 6」

僕はやっぱり気づかない 6
望公太著
イラスト:タカツキイチ
(HJ文庫:638円+税)
※古書を購入

いきなり、『異能バトルは・・・』を彷彿させる冒頭で、種明かしがはじまった。「檻の死澱」は「織野栞」で、彼女の能力の名前が「神のみ得ざる手(ブックマーカー)」・・・という、中二病的設定^^;; でも、「死の世界」が「篠瀬戒」、「黄泉帰り」が「読賀衣里」などという名前がキーワードのように提示されていたのに、中二病的な意味があるわけでもなく、ただのダジャレ的ネーミングだったとは・・・^^;;
ここまで定番のテンプレのみで構成されていたお話だけど、この巻にはテンプレはほとんど使われていなかった。一瞬、「夢オチ」という大ネタを臭わせたけど、その振りをしただけで小洒落たひねりを加えてきた。でも、終わってみれば・・・平凡と退屈を愛する普通の高校生という設定ではじまったこの小説だけど、お約束通り、主人公・籠島諦は神様の力を手に入れてしまっているわけで・・・^^;;
オリジナリティは低い作品だったけど、文章も読みやすくて、そこそこ面白く最後まで読めてしまったな^^
<完結>

BOOK「僕はやっぱり気づかない 5」

僕はやっぱり気づかない 5
望公太著
イラスト:タカツキイチ
(HJ文庫:638円+税)
※古書を購入

この巻は来栖ちゃんをメインとした内容。魔法が使えなくなってしまうという、いわゆる能力喪失話。ついでに、来栖ちゃんの変態がますます悪化していく・・・。物語的にはいたってまともで、来栖ちゃんの父親と祖母のお話。
でも、いわゆるメインストーリーではいろいろと展開があったし、最後のエピローグでは急展開を迎え、「箱庭計画」の内容が明らかになった。でも、肝心の急展開のシーンには、ナイフは何本あったんだろう? 描写に矛盾があって、えっ、こんなところでこんな初歩的なミスをするのかと・・・気付よ!
いまのところ何のために出てきたのかわからないけど、ギリエルくんという新キャラが登場したような・・・。たぶん、いずれまた登場するのだろう?

BOOK「僕はやっぱり気づかない 4」

僕はやっぱり気づかない 4
望公太著
イラスト:タカツキイチ
(HJ文庫:619円+税)
※古書を購入

この巻は水着回。で、神楽井先輩がメインの内容。コン部の夏合宿で海に来た。でも、海水浴のテンプレはほとんど使われていない。ふつう、夏合宿といえば、露天風呂、浴衣、花火、夏祭り、肝試し・・・などなどいろいろあるけど、浜辺でのスイカ割り、露天風呂のシーンがある程度だった。
ここまでの3巻は、ラノベの古典的手法を積み重ねる形で構成されていたけど、この巻は・・・神様のように世界を改変してしまうワガママ少女のお守りをする世界一売れたラノベ作品で、夏休みの最後の1週間を何度も繰り返してしまうという話と似たような手法が使われていた。これは定番テンプレといって良いものか?
まあ、オチの部分はすこしだけオリジナルっぽいけど・・・でも、これって、よくよく考えるといわゆる「夢オチ」の一種だよな^^;;

BOOK「僕はやっぱり気づかない 3」

僕はやっぱり気づかない 3
望公太著
イラスト:タカツキイチ
(HJ文庫:619円+税)
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ここまですべてありふれた設定と展開で進んで来たけど、この巻は短編集・・・。しかも、登場人物が一通り揃ったところで、各キャラを取り上げたエピソードを列記する形。でも、最後にカイが登場していろいろ伏線を敷いたというか、仕込みをしたし、エピローグもあったから、通常巻と同じような位置づけなのだろう。
こういう構成で、動物化とか、入れ替わりとか、幼児化などという、もはや古典的な手法を並べられると、作者が意図的にやっているとしか思えなくなってきた。・・・そしてちょっと反省した。ラノベという平成文学において、わたしは気づいてはいけないことをいままであげつらって来たのではないか・・・^^;; だとしたら、かなり無粋なことをしてしまった・・・。まあ、ふつうの短編集よりは面白かったけどね。

BOOK「僕はやっぱり気づかない 2」

僕はやっぱり気づかない 2
望公太著
イラスト:タカツキイチ
(HJ文庫:619円+税)
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望公太という作者の名前、見覚えがあると思ったら、「異能バトルは日常系のなかで」の作者だった。
ナンバリングなしの第1巻から第2巻へと続いたので、お約束で転校生のヒロインが投入された。陰陽師。これまでのヒロインとは違い、はっきりと自分の素性を明かしているけど、当然ながら、籠島諦くんにはイタイ少女としか思えない・・・。しかも、舞台設定が神楽井先輩の根城であるコン部ことコンピュータ部に入部するということで、またまたありふれた設定に変化してしまった。第2巻以降は仕方がないことではあるけれど・・・。
そして、とってつけたように幼なじみのカイも登場。第2巻以降は、カイがストーリー本流の鍵らしい。読み切りの初巻の継続が決まり、第2巻目以降は別のお話というのは、ラノベ界では普通のこと。
ここまで、ありふれた設定でありふれた展開が続いていたけど、作者があとがきで言ったとおり、主人公を嫌いなヒロインと男の幼なじみが異色の存在として登場してきた。そして、作者自身が言うように、いままで誰もやらなかったはずだ。誰の得にもならないキャラだから^^;;