BOOK「ラエティティア覇竜戦記 2 持たざる者の剣」

ラエティティア覇竜戦記
2 持たざる者の剣

すえばしけん著
イラスト:津雪
(HJ文庫:648円+税)
※古書を購入

前巻あとがきの予告通り、幼女が二人になったけど・・・メインはヒカリだけ。ヒカリの出番はずいぶん増えた。
本来、トウヤは他国に降臨した神王であったが、放逐されてラウルス国に流れ着き、ここで神王となった。連れのヒカリの正体は、精霊竜であり、精晶炉の中の人だった。《黒の神王》率いるマグノリア国は脱落したので、今回は北の隣国、《蒼の神王》ユウリと司祭リナのティリア国。トウヤは、精霊竜を解放しようとしたが、決意を示すためにティリアの神王を討てと、難題をふっかけてきた。そこで交渉は失敗・・・。
結局、戦争にはならずに勝負は付くわけだけど・・・また賭博。賭博好きの神王という設定だけど、他作品『賭博師は祈らない』を読んだ後だと明らかに見劣りしてしまうな・・・。
大陸のすべてを制圧し、精霊竜をすべて解放して、たぶん、神々の遊戯をぶっ壊すところまでいく予定だったのだろうけど・・・残念ながら続巻は出ていない。

BOOK「ラエティティア覇竜戦記 神王のゲーム」

ラエティティア覇竜戦記
神王のゲーム

すえばしけん著
イラスト:津雪
(HJ文庫:638円+税)
※古書を購入

2014年に出たラノベ。翌年、第2巻が出たけど、それで打ち切りになってしまったらしい。続巻が出ないとわかっている作品を読むのは・・・こころ躍る要素がひとつもない。
5柱の神がそれぞれ5つの国に代理人として《黒》《蒼》《紫》《紅》《白》の神王を降臨させ、聖戦を戦い、勝ち残った神が《裁定の剣》に認定され、新たに出現した中層の新世界の権利を得る・・・。こうして聖戦がまじまった。ところが、ラウルス国だけ、神王《紅の神王》が行方不明になっていた。ラウルス国を取り仕切る「ラウルスの聖女」ことラシェル祭司長は、その事実をひた隠しにしていた。
刺激が欲しい賭博好きのチンピラのトウヤは、本物の《紅の神王》からもらった王笏を持ち・・・トウヤは《紅の神王》を騙って神王に成りすます。ラシェルも渋々、共犯として認めることになった。伏線だろうけど・・・トウヤは、竜人の幼女・ヒカリを連れている。表向きの立場は奴隷。すえばしけんの小説では、小学生くらいのヒロインが活躍するのがお約束なんだけど・・・終盤まで活躍の場はない。活躍というか、ネタばらしというか・・・。
当面の敵は、西方で国境を接する《黒の神王》率いるマグノリア国。
とりあえず、第2巻までは続く・・・。

BOOK「Lady!? Steady,GO!!」

Lady!? Steady,GO!!
井上堅二著
イラスト:丸新
(ファミ通文庫:590円+税)
※古書を購入

そういえば・・・『バカテス』の作者・井上堅二は、その後どんな小説を書いているんだろうと思い、amazonで検索して発見した。
財閥の後継者候補である真田燐之介には「常識」がない。燐之介はワークスチームをつくり財閥後継者として実績競争に参加しようとしていた。メンバーは幼なじみの後輩にして教育係の静目圭。燐之介の同級生・甲斐景虎。燐之介の妹・華凜・・・唯一の常識人。で、主人公は圭。
燐之介はクリスマスイヴの晩、圭と二人でビルを爆破するテロ事件・・・「カップル狩り」を実行した。テロ現場で「ファベルジェの卵」らしきものを拾い・・・燐之介がたまに完全女体化するようになり・・・ネットの有名美女・リリィを調査しに燐之介と圭でラブホに行き・・・ホモ疑惑が蔓延し・・・リリィを拾ってきて、話は一気にキナ臭くなっていく・・・。
所々に、『バカテス』の井上堅二らしいドタバタや悪ノリが垣間見えたけど・・・今イチノリが悪い。圭がツッコミなのかボケなのかはっきりしないし、常識人である華凜はヒロインとしてもツッコミとしても機能していない。
あとがきでは新シリーズの第1巻目だと書いてあったけど・・・2年半以上が過ぎて続巻が出ていない。残念ながら、不発に終わってしまったようだ。

BOOK「りゅうおうのおしごと! 9」

りゅうおうのおしごと! 9
白鳥士郎著
イラスト:しらび
(GA文庫:amazon:630円)
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今回は夜叉人天衣ちゃんのターン。天ちゃんのモノローグがちょっと新鮮だったけど・・・クズ竜の変態さが足りない一冊だった。
天ちゃんが女王戦の挑戦者に決まり、女王・銀子ちゃんと戦うことになった。銀子ちゃんは女王位の防衛戦の他に三段リーグも重なり、過密な日程での対局が続く。
一方、クズ竜八一もタイトル戦予選を勝ち進み、将棋的には重要な局面。にもかかわらず、銀子ちゃんが色ボケしてしまって、クズ竜に勝負かけてしまったり・・・。
女王戦第一局・・・天ちゃん自滅。タイトル戦で、盤上から落ちた駒を持ち駒として使った反則負けというエピソードは、なにかで読んだことがあった。まあ、精神的ダメージは大きいだろうけど、天ちゃんには良いクスリかも知れない。将棋としては、ゴキゲン三間飛車とか二手損居飛車とか、ちょっと小説的に盛りすぎた感じがあるけど・・・銀子ちゃん、強すぎ。
このシリーズも9巻目で・・・ついに天ちゃんがデレた。天ちゃんに関しては最終話なんじゃないかという雰囲気。本来はもっと早く完結している構想だったはずだから、次あたりで完結するのかも知れない。・・・それはそうとして、『のうりん』の完結巻はいつになるんだろう?

BOOK「りゅうおうのおしごと! 8」

りゅうおうのおしごと! 8
白鳥士郎著
イラスト:しらび
(GA文庫文庫:amazon:610円)
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リアル世界でのお話・・・デビュー後の連勝記録の後、5段6段とスピード出世し、今期の勝率トップ、無敗でC級1組に上がることになった藤井聡太6段。おかげで、将棋は大ブームといえるような状況だけど・・・あやかってスピード出版という感じの第8巻。リアル本が出た後、Kindle版が出るのも早かった。
本編のベースは供御飯万智VS月夜見坂燎の対局。いままでは感想戦のおまけキャラだったけど、この巻はこの二人が主役。女流タイトル山城桜花戦の三番勝負・・・時折、時間軸を巻き戻して給っていた短編も再利用。「山城桜花戦」は「倉敷藤花戦」をモデルとした架空の女流タイトルだろう。
「将棋」「ロリ」「変態」を三本柱とした小説なので、中身の薄い内容でもそれなりに面白いし、クズ竜だけでなく、天ちゃんの付き人・晶さんが「本物」だということが改めて納得できた。「ロリ」「変態」にはページを割いていたけど、「将棋」ネタでは、「目隠し将棋」と「名局賞」くらいかな・・・。この巻では、記録係の男鹿さんという引退した元女流棋士の目線で、棋士たちの世代間の戦いについて語っているけど・・・リアルの世界で、藤井くんのような存在が現れ、他の棋士たちは何をどう思っているのだろう?
最後に、あとがきを読んでもうひとつ納得した。作者の白鳥士郎もまた「本物」であることを。・・・こういう風に書いて欲しがっているようだったので^^;;

BOOK「りゅうおうのおしごと! 7」

りゅうおうのおしごと! 7
白鳥士郎著
イラスト:しらび
(GA文庫文庫:amazon:630円)
※Kindle版を購入

クズ竜の竜王位防衛の表彰と清滝一門の祝賀会。勝負が付いた瞬間はニュースで取り上げられたりして、さしてプロ将棋に関心がない人間にも目にする機会はあるけど、こういう席を目にすることはまずない。・・・でも、清滝師匠って・・・関西将棋会館の二階の窓から放尿したとか、クズ竜並みの変態だと思っていたけど、出るところに出ると、ちゃんとした振る舞いをするようだ。で、この巻はある意味では清滝師匠が主役。清滝師匠や歩夢などの視点から書かれていたりして、いままでとはちょっと違う雰囲気があった。
桂香さんの件で年齢制限のことは描かれていたけど、今回は限界に達したプロ棋士が引退を考えるあたりの苦悩を描いているわけだけど・・・このへんはいろいろ実在する棋士をモデルにしているようだから、現実にもいろいろドラマがあるのだろう。
最近の話題でいえば、加藤一二三・九段の引退が話題になったけど、あの人は特別という気もする。実際はいつの間にか消えていくだけで、プロ棋士の引退が話題になること自体が珍しいことなんだよな。
それにしてもクズ竜、さすがタイトルホルダーなだけあって、実際は強いんだな。

BOOK「レベリオン 楽園に紅き翼の詩を」

レベリオン
放課後の殺戮者

三雲岳斗著
イラスト:椋本夏夜
(電撃文庫:570円+税)
※古書を購入

このシリーズをまとめ買いした時点で、この第5巻でお仕舞いなのは分かっていた。ラブコメではないので仕方がないけど、最後まで重たいノリのお話だった。人がよく死ぬし^^;; 一応、学園サスペンスというジャンルらしい。
最終巻ではあるけれど、新しいレベリオンたちが出てくるし、新兵器なんかも出てくるし、なにより舞台が豪華客船って・・・練り上げて用意された完結という感じがしない。そういえば、『ストブラ』にもバトラーの豪華クルーザーがよく登場していたっけ。いろんな意味で、『ストブラ』の下敷きになっているらしい。・・・もし、出版順にこのシリーズを先に読んでいたとしたら、『ストブラ』を「二番煎じの焼き直し」と評価していたかも知れない。『ストブラ』は気に入っている作品なので、その意味では、このシリーズが埋もれていてくれて幸いだった。
結局、あまりヒットしないままにこの辺で止めておきましょうか、という感じで無難に終わらせたと印象。出版社からの打ち切りだったとしても驚かない感じ・・・。何にせよ、とりあえず完結してくれたから、まあそれでいいや。寝る前に30分だけ読むのにはちょうど良い感じだった・・・適度に退屈でつまらなかったから^^;;
<完結>

BOOK「レベリオン 彼女のいない教室」

レベリオン
彼女のいない教室

三雲岳斗著
イラスト:椋本夏夜
(電撃文庫:670円+税)
※古書を購入

恭介の監視役・・・香澄が解任され、3行のメッセージを残していなくなってしまった。恭介は香澄に惚れているわけでもないけど、やっぱり探す・・・よね。でも、新しい監視役として梨夏がやってきた。『ストブラ』でいうなら、雪菜と紗矢華という感じだろうか・・・。
統合計画局に戻った香澄は、この物語の核心ともいうべき秘密を知ることになって、いよいよ、クライマックスというか、完結に向けての種明かしがはじまった感じ。新キャラが登場したばかりではあるけど・・・。おまけに、恋愛方向には走らないと思っていたのに、いまさらという感じで香澄にフラグが立ったりして・・・。なんかいろいろ中途半端な印象が否めない。そういう面では、『ストブラ』って、この小説の反省を活かして書かれたんだろうなと推測してしまう。
なんとなく気づいてしまったけど・・・シリアスなサスペンスなのは分かっているけど、キャラにも能力にも、戦闘にも、華がないんだな、このシリーズ。だから、連続して動きがあって、スピード感ある展開なのにもかかわらず、全体的にのっぺりした印象になってしまうんじゃないだろうか。