BOOK「国立科学博物館のひみつ 地球館探検編」

国立科学博物館のひみつ
地球館探検編

成毛眞著
監修:国立科学博物館
(ブックマン社:1,800円+税)
※古書を購入

上野にある国立科学博物館には、数え切れないくらい足を運んでいる。主に企画展や特別展を見に行くわけだけど、よく考えてみると、常設展を通しでしっかり見たことって、ほとんどないように思う。いまの地球館ができる前、仮説のみどり館や新館1期2期という感じで、過渡期的に整っていったのを見たのが中心。最近は必要に応じて部分的に見るだけだった。
そういう状況をちょっと反省して、常設展に注目してみようということでガイドブックを買ってみた。これは旧新館、現地球館を中心とした内容。定期的に常設展の入れ替えをしているようだけど、2017年3月に出された本なので、常設展には大きな変化はないはず。
古生物は迫力があるし、生物や人類分野はいろいろ工夫された展示が並んでいる。それに対して、理工系の展示は扱う範囲も広く、総バラてきな感じで、明確なコンセプトが見えない。たぶん、展示面積が圧倒的に足りていないということだろう。
地球館の地下には、特別展が開かれるフロアもあるので、広そうな割には常設展示は少ない感がある。

BOOK「進化論の最前線」

進化論の最前線
池田清彦著
(集英社インターナショナル新書:amazon:680円)
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わたしは、ダーウィンの進化論を否定する気はないけど、ずっと納得がいかない点があった。小さな進化が積み重なっていく進化論では、大きな進化である新しい「種」は生まれない。そう思って、納得できていなかったのだけど、現在のネオダーウィニズムでも、この問題は説明が付いていないとのことで、個人的には安心した。これを解決できるのは・・・ということで、遺伝子が発現するときの文脈について説明し、著者の構造主義進化論を説明している。たしかに、エピジェネティクスの例は説得力がある。
この本では、進化論の歴史から発生学、DNA研究など最先端の研究成果を盛り込み、進化について考察し、進化論を検証している。でも、後半に入り、ネアンデルタール人とホモ・サピエンスの交配の部分で、再び納得がいかなくなった。異なる「種」の間では生殖が行えない、仮に子どもが生まれたとしても、その子には生殖能力がない。だから、その遺伝子交換できない。と、「種」に関して理解していた。しかし、わたしたちホモ・サピエンスに数パーセントネアンデルタール人のDNAは入っていて、つまり、交配していたとなると、ネアンデルタール人とホモ・サピエンスは同じ「種」ということにならないか?
でなければ、上に書いた、わたしが知っている「種」の定義が違うということだな。このことに気づいただけでも収穫だった。

BOOK「国立科学博物館のひみつ」

国立科学博物館のひみつ
地球館探検編

成毛眞著
監修:国立科学博物館
(ブックマン社:1,800円+税)
※古書を購入

上野にある国立科学博物館には、数え切れないくらい足を運んでいる。主に企画展や特別展を見に行くわけだけど、よく考えてみると、常設展を通しでしっかり見たことって、ほとんどないように思う。いまの地球館ができる前、仮説のみどり館や新館1期2期という感じで、過渡期的に整っていったのを見たのが中心。最近は必要に応じて部分的に見るだけだった。
屋外展示のシロナガスクジラなどからはじまり、日本館の科博のみどこを取り上げながら、つくばのバックヤードなどの紹介している。でも、ふつうのガイドブックで、この本の情報をどう活かして科博を楽しむかピンとは来なかった。事前にチェックしておけば、現地で見落とす心配がなくなる程度のこと。
2001年以降に開催した特別展のポスターなどを紹介している。これらの大半は見に行ったことがあるので、いろいろ思い起こすこともある。テーマによって関心の度合いが違うので、見に行ったけどよく憶えていないものもある。ただ、ポスターを並べられても、そういう特別展があったなと思うだけで・・・熱心に見たものは細々憶えているけど、全く憶えていないものさえあった。

BOOK「国立科学博物館叢書③ 標本学 自然史標本の収集と管理」

国立科学博物館叢書③
標本学

自然史標本の収集と管理

松浦啓一編著
(東海大学出版会:2,800円+税)
※古書を購入

仕事の資料として読んだ本ではあるけど、自分でなにかの標本を作ってみようと思い立ったわけではない。単純に、どんな世界なのかをおぼろげに理解できればと言うだけのことだけど、この本はちょっと詳しすぎかも知れない。
生物標本の多くは生ものだから、変質しない状態にして長期保存できるようにするのが標本作りの基本だろうけど・・・素人的に最も困難なのは、むしろ情報の収集と記録の方だろうと感じる。一体どの情報が必要なのか知識がないし、どう記録するのが良いのかも分からない。味噌汁のアサリの貝殻を取り置くだけでは標本ではなくて、せめて産地の情報くらいは記録しておけ、ということなんだけど・・・産地は食べる前に気にしようよとも思うけど、そんなことすらしないわけで・・・。
そう考えると、いちばん簡単なのは鉱物標本ではないかと思うけど・・・興味がないと、ただの石ころなんだよなぁ^^;; まあ、興味がなければ、すべてのものがただのモノに過ぎないわけだけど。
図鑑のように大判サイズでカラフルな表紙だけど、中はオールモノクロなのが残念。

BOOK「爆発的進化論 1%の奇跡がヒトを作った」

爆発的進化論
1%の奇跡がヒトを作った

更科功著
(新潮新書:720円+税)
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地球上の動物が一気に多様化した「カンブリア爆発」についての本。「膜」「口」「骨」といった体の部位毎に、どのように発生し進化してきたかを解説している。
一般向けに書かれた新書なので、例えを用いてわかりやすく書こうとしているのだろうけど・・・読みはじめてすぐに戸惑った。「膜」の項で、家と掘っ立て小屋といった例えが出てくるけど、非常にわかりにくい。ふつうにそのまま解説してくれた方がイメージしやすいんじゃないかと・・・。そんな部分がいくつか散見できた。
また、体の部位毎に章を分けているので、時系列が遭わなくなるし、どの動物の話なのかが飛んでしまうことも多く、ある意味では読みにくい。カンブリア爆発の話だと思って読んでいると、違う時期の話だったりもするし・・・。ちょっとまとまりがない感じ。
でも、細々と驚くような話はいくつかあった。肺をもつ魚が最初にいて、その肺が浮き袋に進化していったというのはちと驚いた。だから、金魚が水面でパクパクやって酸素を補給できているのか・・・。
で、結局は、ものすごくとりとめのない内容の本だった。

BOOK「大阪市立自然史博物館叢書② 標本の作り方 自然を記録に残そう」

大阪市立自然史博物館叢書②
標本の作り方

自然を記録に残そう

大阪市立自然史博物館編著
(東海大学出版会:2,500円+税)
※古書を購入

仕事の資料として読んだ本。
化石や鉱物、植物、海藻、昆虫、脊椎動物まで一通り、標本の作り方を説明している実践マニュアル。いままで博物館にはいろいろ行ったけど、こういう知識が必要というわけでもなかったので、この手の本を読むのはこれがはじめて。脊椎動物は別として、標本にできそうな動植物って、意外に身近にありそうだと気が付いた。食べ終えたシジミやアサリの貝殻を取っておいても仕方がないから、実際にはやらないけど。・・・そうか、「ハブ酒」というのも、液浸の標本のようなものだな^^;;
小学校の子どもの頃には、夏休みに標本作りをしたことはある。たぶん、学研の「科学と学習」の付録かなにかの昆虫最終セットを使ったと思う。何年の時かは忘れたけど、そういえば、海藻の標本を作って夏休みの宿題として提出したことを思い出した。それ以降、標本作りはしたことがない。高校時代に、フライドチキンの骨を組み立ててみようとしたことを除けば^^;; そういえば、この本では骨格の組み立てについては、とても簡単にしか触れていなかった。
マダイの耳石の位置を示しているページがあったので、今度、鯛の兜煮で探してみようかな。

BOOK「新・材料化学の最前線 未来を創る「化学」の力」

新・材料化学の最前線
未来を創る「化学」の力

首都大学東京都市環境学部分子応用化学研究会 :編集
(講談社ブルーバックス:940円+税)
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古書の値段が落ちてきたので、ようやく読むことができた。ただ、当初期待していたような内容の本ではなかったので、ちょっとがっかりした。もちろん、それはこの本が悪いわけではない。
科学技術の進歩は文字通りにめざましいものがあり、すべての分野で、さわり程度にでもついていこうとしても、気がつくとどんどん置いてきぼりになってしまい、いつの間にかこんなことになっていたのかと驚くことが多い。ちょっとまえに、分子を一つひとつ見分けられるような電子顕微鏡が開発されたかと思っていたら、いまでは、分子一つ二つを自在に操って新素材を作ることができる、そんな技術が実用化されようとしていたりする。この本にはそんな21の最先端素材について紹介されているけど・・・それが実用化したら、普及したらどんなことになるのか、意外に分からない^^;; もしかすると、開発している人ですら想像できていないのではないかと思える気もする^^;
でも、気がつくといつの間にか身の回りの物にこういう新素材が当たり前のように使われていて、「あれ、むかしは鉄だったのに」「プラスチックにしてはちょっと変だけど・・・」などと思いながら、何の違和感もなく使い続けることになるんだろうな・・・。「どうしてこいつは、相変わらず鉄なんだろう?」なんて思っていたら、鉄は鉄でもぜんぜん違う鉄なんて言うこともあるだろうし・・・。でも、こういうのはまだわかりやすい。製品の中に組み込まれてしまうと、うつ何がどう変わったのかすら気づかずに、当たり前になってしまうんだから。