BOOK「こうして歴史問題は捏造される」

こうして歴史問題は捏造される
有馬哲夫著
(新潮新書:800円+税)
※古書を購入

韓国なんてどうでも良いと思いはじめて幾久しいけど、この夏の韓国ホワイト国外し以降の一連のゴタゴタがあまりに面白くて、久しぶりにこんな本を読んでみた。
中国と韓国では、「歴史的事実」より「建国イデオロギー」「政治イデオロギー」が重視されるというのは、よく聞く話だ。この本で書かれている捏造の仕組みは、非常によく解る。でも、これは、主に韓国に当てはまるのではないだろうか?
というのも、中国には中国共産党というイデオロギーが一応ある。そして、共産党による非民主的な支配という、中国人民が共有する現実の中で・・・一般の人民にとってイデオロギーなんてどうでもいいという本音がある。だから、反日デモなども官製であって、やらされている感がある。中国が民主化すれば、歴史問題などに頼ることなく付き合っていけそうな気がする。中国人は現実的だから。
一方、韓国及び北朝鮮には、この本に書かれているように建国イデオロギーなど存在しない。あるのは政治的にも経済的にも惨めな過去だけ。そして、一度、建国イデオロギーなんかをでっち上げると、嘘に嘘を塗り固めるように歴史の捏造を繰り返すしか、今の現実が説明できない。言ってみれば、自転車操業的な捏造だから、一度完全に転けるしか解消するすべがないのだろう。

BOOK「F-4 ファントムIIの科学 40年を超えて最前線で活躍する名機の秘密」

F-4 ファントムIIの科学
40年を超えて最前線で活躍する名機の秘密

青木謙知著
写真:赤塚聡
(サイエンス・アイ新書:1,000円+税)
※古書を購入

長年、講談社のブルーバックスを読み続けていたけど、気がつくと最近はサイエンス・アイ新書を読むことが増えてきた。航空機や軍事に関するラインナップは、サイエンス・アイ新書の方が充実している。古本屋をあさるのがちょっと楽しい。
年齢的に、F-4 ファントムはわたしにとって最もなじみ深い戦闘機。中学時代にプラモデルを作ったこともある。高校時代に起きたソビエトのミグ25亡命事件の時、航空自衛隊千歳基地からさほど遠くない高校だったので、ファントムがバンバン飛んできて授業が中断したことを憶えている。
昨年、三沢市の航空ひろばで実物も見た。そして、いまだに現役で飛んでいることを知った。なんと初飛行は1958年。わたしより年上じゃないか・・・。最新の戦闘機に比べ、ずんぐりした機体で、エンジンパワーで無理矢理飛んでいるような感じだけど・・・ちょっとレトロさも感じさせて、どこか懐かしい。
そういえば、トム・クランシーの小説で米中が戦争をしたとき、真っ先に落とされていたのは沖縄の自衛隊のファントムだったなぁ・・・。

MOOK「イカロスMOOK 名機250選 マニアの王道 趣味のカタログシリーズ 飛行機生誕1世紀記念出版」

イカロスMOOK
名機250選
マニアの王道 趣味のカタログシリーズ
飛行機生誕1世紀記念出版

帆足孝治著
(イカロス出版:1,800円+税)
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古本屋の店頭で見かけ、これは買っておくべきだと飛びつくように購入してしまった。Amazonでは半額以下の値段で古本が手に入ると気づいてちょっとショック。いつものように、スマホで調べてから買うべきだった。でも、本の状態は非常に良いので・・・納得しよう・・・。
1903年にライト兄弟が「ライト・フライヤー」で動力飛行に成功し、いわゆる飛行機の歴史がはじまった。それ以降の250機の飛行機を紹介している。各機の紹介スペースは1ページで、必ず写真が付いている。文章量は少なくて物足りないけど、各機のアウトラインはわかる。
1997年の出版なので、日本の「MRJ」は影も形も載っていない。MRJが名機に数えられるのか、いまだ未知数だけど。最終ページは「三菱F-2」。旅客機では「ボーイング777」まで。
巻末に世界の航空博物館リスト、旧日本陸海軍機保存リストが付いていて、そのうち役に立つかも知れない。それにしても、旧日本陸海軍機って、ぜんぜん保存されていないな・・・。

BOOK「平成史講義」

平成史講義
吉見俊哉:編集
(ちくま新書:900円+税)

5月1日に改元される前に、平成史云々という本が何冊か出版されていた。あらかじめ天皇陛下のご退位がはっきりしていたからのことだろうけど、このタイミングで歴史をまとめる意義があるのかという疑問もあるけど、とりあえず一冊読んでみた。
平成時代は自然災害が多かったとはよくいわれるけど、インターネット、グローバル経済、地下鉄サリン事件、バブル崩壊、民主党政権、大震災、原発事故・・・みんな平成の出来事。いろいろなことがあった。
この本では、各分野毎に識者が短文で平成をまとめているけど、共通していることは・・・戦後の枠組みというか、昭和時代に上手くいっていた仕組みがみんな崩壊して、新しい枠組みを試行錯誤しながら、再構築に失敗した時代というニュアンスが浮かび上がってくる。わたしは、平成になる少し前・・・「Japan as NO.1」なんていわれた時期から、「日本はいまがピークで、今後は降り坂」と思いながらいままで生きてきたので、大筋では異論はないけ。でも、昭和の後半、あるいは戦後って、そんなに上手くいった時代なんだろうか? 戦後の復興、高度経済成長、公害の克服などはあったけど、「むかしは良かった」的な発想でちょっと無批判すぎるんじゃないかという気もする。

BOOK「安楽死・尊厳死の現在 最終段階の医療と自己決定」

安楽死・尊厳死の現在
最終段階の医療と自己決定

松田純著
(中公新書:860円+税)
※古書を購入

そろそろ終活でもしておこうか、などとは思っていないけど・・・なんとなく読んでみる気になった。
この本は、「尊厳死」「安楽死」について、どちらかというと慎重な立場で書かれている。文字通りに、人の生命に関わることだから、保守的すぎるくらいの議論で良いと思う。
以前、テレビなどで「尊厳死」「安楽死」が話題になったとき、少しは考えたことがあった。わたし自身、あまり長生きしたいとも思っていないので、当時は、どちらかというと賛成派に近い立場だったと思う。でも、親が寿命を迎えたり、自分が年をとって死に際が近づいてきたりして、多少は考え方も違ってきたような気がする。しかも、医療の進歩でがんが不治の病ではなくなってきたとか、状況的にも変化は大きい。さらに、この本でも示されていたけど、認知症のように意思を明確に確認できない場合、海外の事例でも尊厳死はほとんど認められていなかったりする。
そういう意味で、個人的には、「延命治療をする・しない」と意思を明確にしておこうといった、いま現在の議論がとても現実的で、健全な状況なのだろうと思う。

BOOK「日本の国難 2020年からの賃金・雇用・企業」

日本の国難
2020年からの賃金・雇用・企業

中原圭介著
(講談社現代新書:800円+税)
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意図的に選んだわけではないけど・・・今年に入ってから、続けざまに悲観的な日本の未来について書かれた、似たような本を読んでいる。
日本の少子高齢化と労働力不足は、既定路線だから避けようがない。そのへんを企業側の視点から考察した内容だけど、必ずしも日本に限定した内容ではない。
国債ジャブジャブの借金財政は日本特有の問題。高齢化は日本だけではなく、概ねほとんどの先進国共有の問題だし、いま現在世界経済を牽引している中国でも顕在化する問題。今後の経済成長の中心であろうIT企業の特質も世界共通の問題。結局、政府と経済界がどう対応するかが鍵になるけど・・・一般論的な粗い考察が目立つ。いかに無為無策な日本政府とはいえ、もう少しマシな対応をするような気がするんだけど・・・。

BOOK「未来の年表2 人口減少日本であなたに起きること」

未来の年表 2
人口減少日本でこれから起きること

河合雅司著
(講談社現代新書:840円+税)
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前巻がいろいろ考えさせられる内容だったので、続きを読んでみた。
今後の日本で必ず起きることは「人口減少」と「高齢化」の深刻化。既にその影響は出ている。別に人口が減ること自体、適切に対応して国が縮小していけば、大きな問題ではないように思う。でも、適切な対応というのが出来ないのが現実。問題なのは、どう適切に対応できないか、ということ。さらに、対応しようにも適切な手段がないものも多い。
この本が予測している点は・・・主に「高齢化」の弊害。高齢者が抱える問題・・・肉体的衰えとボケの進行。わたしなんかでも、定年後の嘱託という高齢者と仕事することも増え、そのボケの弊害を受けることも増えてきた。頭にきて爆発したくなることもあるけど・・・近いうちに自分もボケ側の人間になることが確実なので、必死に堪えているけど。
もうじき元号も変わろうというのに、読後感は真っ暗。ますます悲観的になるけど・・・自分が高齢者になると、意外に幸せなのかも知れない。一説では、高齢者ほど多幸感が増え、些細なことでも幸せを感じるというから・・・。