BOOK「彼女はとても溶けやすい」

彼女はとても溶けやすい
丸山英人著
イラスト:REI
(電撃文庫:570円+税)
※古書を購入

ラノベでは、希に衝撃的な問題作が出版されることがある。ヒロインが「ざるそば」で、登場人物がみんな麺類だとか・・・。ヒロインが溶ける?・・・これもそうした問題作のひとつかと思って読んでみることにした。
存在感の薄い高校生・久田深弥。母親が出産後に退院するとき、赤ん坊を忘れていったというくらい存在感が薄い。というか、この母親を主人公にした方が面白そうなんだけど・・・。対して、圧倒的な存在感で目立ちながらも、人と交わろうとしないクラスメイト・重栖かなた。ある日、深弥はかなたの重大な秘密を目撃してしまう。
かなたはふつうの人より融点が低く、体温が上がると溶けるように身体が柔らかくなってしまう・・・という秘密。しかも人見知りの赤面症。ことあるごとにカッと体温が上がってしまう。そんなかなたを付きっきりで守る沖島さんの提案で、深弥はかなたの体質改善と手伝うことになった。活動拠点は化学準備室。自分たちしか部員のいない部活で、学校内にプライベート空間を持っている。まあ、設定はよくあるタイプのお話で・・・とても、問題作といわれるような要素はなにもなかった。
でも、重栖かなたが溶けるのはなぜか? 重栖かなたは本当に人間なのか? 重栖かなたの体質は治るのか? なにひとつ説明されていない点、あるいは、主人公がこれらの点に一度も疑問を抱いていないあたりは、確かに問題作といえるかも知れない。

BOOK「この素晴らしい世界に祝福を!エクストラ あの愚か者にも脚光を! 3 夢見る姫に星空を【電子特別版】」

この素晴らしい世界に祝福を!エクストラ
あの愚か者にも脚光を!
3 夢見る姫に星空を
【電子特別版】

昼熊著
イラスト:憂姫はぐれ
原作:暁なつめ
キャラクター原案:三嶋くろね
(角川スニーカー文庫:amazon:583円)
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このスピンアウトの主人公はダストとゆんゆん。最近はリーンもレギュラー入りした感じ。このスピンアウトでは、ダストの過去に関する伏線がしかれているので、なにかとアイリスや貴族とからむことが多い。
バニルに持ちかけられた儲け話に乗ったダストが、モンスター「安楽少女」の実を集めにでかけた。ついでに討伐して、ギルドから依頼料をせしめようという魂胆。いたいけな少女姿のモンスターを平気で倒すには、根性の腐ったダストは適任だろう。・・・そういえば、以前、カズマは安楽少女を倒した実績があったっけ。ダストが安楽少女の実から、ダイエット食品を開発する流れだけど・・・本筋ではなかった。・・・というか、この巻全体がかなり散漫なストーリー。
クレアとレインがすったもんだして、アイリスのご機嫌を取るというか・・・アイリスのストレスを発散させようというお話だけど・・・最後、ゴ・・・ダストが格好良すぎ。ここでは主人公だから仕方がないけど。
このスピンオフ、意外にがんばって続いているらしく・・・次はドラマCD付きだとか。でも、電子版のCD付は出ないんだよな。

BOOK「この素晴らしい世界に祝福を! 14 紅魔の試練【電子特別版】」

この素晴らしい世界に祝福を!
14 紅魔の試練【電子特別版】

暁なつめ著
イラスト:三嶋くろね
(角川スニーカー文庫:amazon:583円)
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この巻は、本編なのにゆんゆんのターン・・・のような気配。
「やがて紅魔族の長となる者」ことゆんゆんが、ついに紅魔族の次の長を選ぶための試練を受けた。一人3回までしか受けられないにもかかわらず、めぐみんをパートナーとして2回失敗。最後の挑戦は・・・。でも結局、この巻の主役はやっぱりめぐみんだったな。本来、ゆんゆんは脇役だからしかたがない。だけど、個人的にいうと、めぐみんにはヒロインとしての魅力を感じないんだよな・・・けんかっ早いというキャラはあるけど。
爆殺魔人もぐにんにん・・・紅魔の里の謎施設から発見されたという・・・紅魔族は襲わず、黒髪黒眼の日本人を爆殺する忍者のような二足歩行ロボット。そして、紅魔族には、「バーコード」と呼ばれるアザがある。ゆんゆんには、太股のきわどいところに。もしかすると、この世界と日本との関係を示す、なにかの伏線のような気がしないでもないけど・・・。
アクセルに戻ったカズマたち。そこに、セレナことセレスディナ・・・泣きぼくろのある美人・・・実態は魔王軍幹部のダークプリーストが現れた。次巻、いよいよ佳境で・・・ついにシリアスな王道展開には・・・ならないらしい。

BOOK「ゲーマーズ! 10 天道花憐と不意打ちアップデート」

ゲーマーズ!
10 天道花憐と不意打ちアップデート

葵せきな著
イラスト:仙人掌
(MF文庫J:amazon:583円)
※Kindle版を購入

景太が亜玖璃の彼氏という設定で家を訪問したら・・・景太が亜玖璃の従姉・伏黒真音の下僕となり果ててしまったでゲス。上原くんに、傍若無人な真音の被害が及ばないようにという配慮だったけれど・・・。悪魔のような性格の真音が・・・裏を返すとアレだったというアレ。・・・ミィちゃんという幼女まで出てきたから、レギュラーなのかも。ネジを巻くためだけの
で今回はバレンタイン。天道さんはやっぱりポンコツ状態で、・・・なぜか図書館の風味でお吸い物な天野像チョコを作成した。チアキのチョコはゲームコラボの市販品。コノハからも一応チョコはもらった。亜玖璃からも。
このところ、すれ違い・勘違いネタがなくなってきて、最初の頃とは雰囲気が変わってきた。伏黒真音というラスボスのようなキャラが現れ、このまま景太がストロングスタイルの主人公に成長してしまいそうな気配。成長しているのは景太だけではなかったようだけど・・・。

BOOK「かみこい! 2 ずっとずっと とれません」

かみこい!
2 ずっとずっと とれません

火海坂猫著
イラスト:がおう
(MF文庫J:amazon:324円)
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どうしようかと思いつつ、324円で売られていたので、つい第2巻まで買ってしまった。続巻が約束されていないラノベで、最も真価を問われる第2巻。
旭を中心に、蒼媛と風歌の三角関係というか共存関係がベース。紅葉は中核ヒロインにはならず、サブヒロインに落ち着いた。で、この巻の新キャラは・・・「神殺し」の本家から差し向けられた神樹焔。旭が婚約者として焔を迎え入れるか、旭が死ぬか、蒼媛が死ぬかの三者択一を迫るという展開。設定だけは、前巻からきれいにつながる流れだけど・・・序盤の段階で、焔の挙動がぶれて・・・いちゃいちゃ展開になるのか・・・あるいは戦いになるのか。本筋がそういうお話だから仕方がないけど、最後がどうなるかは推して知るべし。
ラブコメ的な側面ではなく、ストーリーの本筋での綾瀬さんの存在感がすこし増してきて、「人類の天敵」とはなかなかすごい存在^^; 本当は国家公務員だけど。
第2巻になって、全く別の小説になってしまうことが多々あるけど・・・このお話は、旭と蒼媛、風歌の三人がべったりいちゃつく状態が続く限り、物語が変質してしまうことにはならないんだろうな。だけど、この状態が続いたからといって、面白いわけではないんだけど・・・。

BOOK「ゲーマーズ! 9 雨野景太と青春スキルリセット」

ゲーマーズ!
9 雨野景太と青春スキルリセット

葵せきな著
イラスト:仙人掌
(MF文庫J:amazon:583円)
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前巻のクリスマスは、正直いって意味不明の巻だった。わからないままにその続きの元旦・・・初詣。
雨野くんが星ノ守さんを異性として意識していることを知られてあたふたしているけど・・・結局は、壊れた天童さんのひとり相撲なんだよな・・・。天童さんがおかしなレールを敷き、雨野くんが不用意に突っ走る・・・その結果、みんなが迷走していってしまう・・・。
ここの登場人物は、そういう自分たちの行動パターン・・・すれ違い・勘違いが元凶であることを知っているから、尚更話がややこしい。それに対して、雨野くんは「出ざる」「言わざる」「揉めざる」・・・ホワイトデーのゴールまで天童さん一途に手堅く進むという。この小説から天野くんの不用意な言動とみんなの勘違いを取り除いたら・・・つまらんイチャイチャ話しか残らないじゃないか。まあ、それは雨野くんの成長というか、配慮の賜なんだろうけど・・・これって、おさわがせキャラデある雨野くんのキャラ崩壊に等しいんじゃないだろうか?
それはさておき、幼女・美衣とその「ママ」こと伏黒真音。第9巻にもなって、強烈な新キャラをぶち込んできたものだ^^;; ぬるめのラブコメには似つかわしくない、最初から壊れたキャラ。今後は天道さんとも絡んでいきそうだし・・・。
その天道さん、最初は学校一のアイドルだったはず。この小説は天道花憐がキャラ崩壊するお話だけど・・・最近は金色の謎生物にまで成り下がっている。しかも、学校の廊下で。ここまで壊れて・・・いいんだろうか?

BOOK「かみこい! くっついたらとれません」

かみこい!
くっついたらとれません

火海坂猫著
イラスト:がおう
(MF文庫J:amazon:324円)
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幼いときに交わした将来の結婚の約束・・・記憶にもないくらい幼い頃の出来事。神社の息子・高校生の旭の前に、神社の祭神・蒼媛之大神が顕現して、約束の結婚を迫る。でも、旭には好きな同級生がいて、たぶん相思相愛。周囲からは歯がゆく思われていて・・・という三角関係状態になるわけだけど・・・。幼い頃の約束ものって、むかし流行って手垢まみれの設定。エロ含みのヤンデレ方向に話を持っていき、サブタイトル的にとにかくべったりというのは、それなりに工夫はしているらしい。
でも、幼女まで加えてハーレムというのも、手垢まみれだけど・・・これも、出来の良い姉の彼氏を猛烈に否定するシスコン妹的な構図で、よく見かける設定。「神殺し」というのも、別のジャンルで見かける設定だけど・・・ここまでベタだと、ある意味、読んでいて安心できる気もする。いまさら、オリジナリティがどうのといえる時代でもないしなぁ。
蒼媛が超常の存在なので、どんなキャラ設定も成り立つけど・・・旭の同級生にして思い人の風歌は、ちょっとリアリティに欠ける。いいすぎかも知れないけど、人間離れしている。もしかしたら、本当は神様でしたみたいなオチがあるかもしれない。
それにしても、タイトルだけはどうにかして欲しかった。長ったらしいタイトルが良いとは思わないけど、かなり時代遅れの作品という感じ^^;;

BOOK「くずクマさんとハチミツJK 2」

くずクマさんとハチミツJK 2
烏川さいか著
イラスト:シロガネヒナ
(MF文庫J:amazon:580円)
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阿部くんとハチミツの桜、メイプルシロップの楓、双子の姉妹とは共存関係ができた。ただ、マタギ娘・鈴木さんの立ち位置がはっきりしない。この巻はクマ討伐隊とのからみだろうと予想していたけど、いろいろ新キャラが登場してきた。阿部くんの妹・九舞が登場した。やはりクマ娘だという。ものすごく唐突な登場だけど、第2巻以降への仕込みだから仕方がない。そしてもうひとり、サケ人間・酒見先輩・・・クマに関連してサケということなんだろうけど・・・クマ人間の秘密がけっこうばれてきているけど大丈夫か?
妹の九舞も中途半端な存在感だし・・・酒見先輩のサケ化を防ぎ方法を探すお話も・・・ちょっとパッとしない。酒見先輩のことよりも、酒見先輩と桜の水着姿をみただけでクマ化してしまう久真くんの方がまずいんじゃないかと・・・。さらに、桜と行動を共にすることで、かえってクマ化するリスクを高めている気がする。
まあ、つっこんではいけないという設定のお話だけど、つっこみどころのハードルが低すぎて、どうしたら良いのかわからなくなくことがしばしばある^^;; まあ、そんな作品なので・・・続巻があるらしいけど、読むのはここまで。