BOOK「薬屋のひとりごと」

薬屋のひとりごと
日向夏著
イラスト:しのとうこ
(ヒーロー文庫:amazon:574円)
※Kindle版を購入

そろそろ読むラノベが尽きてきたので、新巻を待つことなく読めるシリーズを開拓しようと、評判が良いこのシリーズにちょっかいを出してみた。
薬師として花街に暮らしていた猫猫は、女狩りに掠われ後宮の下女にされてしまった。その境遇を受け入れ働いていると、先代の側室の呪いで、乳幼児が相次いで死ぬ事件が起きた。原因が白粉の毒であると見抜いた猫猫は、玉葉妃の子・鈴麗公主を救った。そのせいで玉葉妃の待女に召し上げられたが、その実態は毒味役。
猫猫の実態・・・薬師という名のマッドサイエンティスト。毒耐性までもっている。どこぞの「本の虫」マインと似たような異常性格だ。常識を知らないのは同じだけど、違うのは、余計なことにあまりちょっかいを出さないこと。ミステリーが散りばめられているけど、必ずしも解決するのは猫猫の役割ではない。
猫猫を見いだした美形の宦官・壬氏と玉葉妃の依頼で、猫猫は媚薬を作り、芙蓉姫の夢遊病を解決。さらには、皇帝直々の下命で梨花妃の病を治して悪目立ち。愛称(または蔑称)としての「小」の使い方を知っているあたり、この作者は中国語が出来るらしい。
壬氏の正体は知れないまま・・・壬氏が猫猫を利用する形で話が進む。猫猫の薬の師の意外な素性と共に、16年前に起きた先帝の子の死の真相が明らかに・・・。
結局・・・壬氏に買われるんかい!

BOOK「ゴブリンスレイヤー 11」

ゴブリンスレイヤー(第11巻)
蝸牛くも著
イラスト:神奈月昇
(GA文庫:594円+税)
※古書を購入

当たり前のことではあるけれど、今回もゴブリン退治。
焦臭い動きがある東の隣国でゴブリンに関する調査を行う。本来であれば国家レベルで動くべき仕事ではあるが・・・女商人の護衛として、ゴブリンスレイヤーだけでなく、女神官は青玉級への昇級審査として同行する。女商人の商隊馬車は、妖精弓手、蜥蜴僧侶、鉱人道士という一党を載せ、東の隣国は砂漠に進んでいった。舞台を砂漠にしたバリエーション。でも、ドラゴンスレイヤーの兜と鎧はいつものまま。
砂嵐に埋められ漂流者となり、蟲人の漁船団に拾われたゴブリンスレイヤーの一党。隣国の状況とゴブリンの情報を得て、隣国の都に送り届けられた。・・・隣国では宰相による政変で国王が殺され、姫君が拘束されていた。そして兵士としてゴブリンを従える宰相・・・。
ゴブリン兵の巣と化した要塞に潜入し、いつものようにゴブリンを駆逐したゴブリンスレイヤー一党が脱出した先で出会ったのは……赤の竜。ついにドラゴンが出てきたけど、戦うわけではない。あくまで受注した仕事は、国境付近のゴブリンの調査だから、宰相がどうの、姫がどうのといった話は、勇者の役割だ。まあ、それはそうなんだけど、それでいいのか?冒険者として。

BOOK「この男子校には俺以外女子しかいない【電子特典付】」

この男子校には俺以外女子しかいない【電子特典付】
塀流通留著
イラスト:ねぶそく
(MF文庫J:amazon:614円)
※Kindle版を購入

新設の男子高校に入学した灰原傑。ラノベでは良くいる女性アレルギー、限定的A10神経過敏症候群・・・性欲に身体を支配され誰彼かまわず口説いてしまう。
ある日、傑はクラスメイトの朱希原伊織、黒沢忍の裸を目撃してしまい、女子だと知った。尾ノ上男子高校は、実は男女共学の尾ノ上男おのこ高校だったと判明。「男子(おのこ)」はむかしの地名。女子の制服がクソダサなので、女子も男装で性別を偽って通っている。さらに学園理事長の孫・金ヶ崎千尋の説明では、傑以外は全て女生徒で、実質的には女子高だという。
傑と千尋は、女生徒の実情を知っている。でも、他の男装生徒たちはその事実を知らないまま・・・千尋は傑のが好きで、千尋を男だと思っている伊織は千尋が好きで・・・伊織→千尋→傑(←忍)というラブコメの基本構造がはっきりしてきた。一応、忍はニュートラルなポジション。
その後はラブコメのお約束である勘違いとすれ違い。最後のオチは、父親の再婚相手の連れ子・・・3人のうち誰なのか・・・まあ、そう来たか。

BOOK「キノの旅 VIII the Beautiful World」

キノの旅 VIII the Beautiful World
時雨沢恵一著
イラスト:黒星紅白
(電撃文庫:550円+税)
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古本のまとめ買いしてたので気付かなかったけど、旧版と新版では表紙が違う。購入したセットは、いくつか新版が交じっているようだ。
「歴史のある国」は、キノの師匠のむかし話。ホラかも知れないけど、政治腐敗にないしてスカッとする内容。でも、実際には許されない暴力ではあるんだけど。9.11は時代の最先端の超高層ビルがテロのターゲットになったけど、歴史的建造物を人質にするようなテロはまだ起きていないな。破壊の対象になったことはあるけれど。
「愛のある話」・・・自分が倒れるような援助をしてはいけない・・・当然のこと。いまでも現実によくある話しだ。キノのいう自分への愛情とは違うと思うけど。
「ラジオな国」・・・ある種のマスコミを皮肉ったお話なんだろう。あるいは経済学者やエコノミストなんかを皮肉ったものだろうか。こういうテイストのお話は、作者の思想を示しているらしく、他にもいくつかあったな。
エピローグの「船の国」が中編で、この巻の半分を占めている。シズと陸が浮島状の船の国に渡り、西の大陸に向かうお話。どうやら、シズのバギーに同乗者が一人増えるらしい。責任とってよね、ということだ。

BOOK「ゲーマーズ! DLC 3」

ゲーマーズ! DLC 3
葵せきな著
イラスト:仙人掌
(MF文庫J:amazon:644円)
※Kindle版を購入

本編は第12巻で完結し、DLCも2巻目で完結したつもりでいた。すると、こっそり「DLC 3」が出ていた。amazonの紹介文を読むと、いかにも特典短編をかき集めた短編集の臭いが漂ってくるけど、実際、大半がDVD初回限定版の特典だった。
天道さん以外のヒロインが雨野くんの彼女になるIFルート。ニーナルートがあるのは驚きだったけど、結局、いつも通りにいちゃついているだけ。そもそも本編では、メインヒロインの天道さんと恋人らしくイチャついたことなんかほとんどないんだから^^; 実際は分からないけど、印象的にはチアキとアグリとイチャついていることが圧倒的に多かったはず。
『生徒会の一存』の碧陽学園の伝説的生徒会は、直接ではないけど、コノハ関係で名前だけは上がっていた。『生徒会の一存』は基本的に全部読んでいるし、嫌いな小説ではないんだけど、無理にこの小説と関連づける必要もないと思うのだが・・・。
結局、本編完結後に行き場をなくした短編の寄せ集めだった。

BOOK「この素晴らしい世界に祝福を! 17 この冒険者たちに祝福を!」

この素晴らしい世界に祝福を!
17 この冒険者たちに祝福を!

暁なつめ著
イラスト:三嶋くろね
(角川スニーカー文庫:amazon:634円)
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めぐみんが爆裂魔法を連発して、魔王城の結界を破壊、城に入ってみると・・・ミツルギたちのパーティがいた。しかし、アクアひとりがはぐれて迷子になっていた。・・・結局、カズマとアクアが合流して、人質となった状態で他のメンバーと合流。これで、カズマたちはアクアを連れて帰るだけなんだけど・・・。
カズマの『行きがけの駄賃』というひと言で、魔王を討伐することになった。みんなが奮戦する中、カズマは瞬殺・・・エリスの元へ。エリスからやる気と最大の支援魔法を受けて復活。魔王をテレポートさせ、カズマは一人で勝負を挑む、姑息に。
最弱職の少年がたった一人で魔王を倒す、最高にカッコイイじゃないか! どこぞのレベル0にクズマの爪の垢を煎じて飲ませたいくらいだ。回収されていない点がいくつもあるし、後日談やスピンオフがまだ出そうな感じはあるけど、本編はこれにて完結。どこぞの鎌池なんとかに暁なつめの爪の垢を煎じて飲ませたい。
<完結>

BOOK「キノの旅 VII the Beautiful World」

キノの旅 VII the Beautiful World
時雨沢恵一著
イラスト:黒星紅白
(電撃文庫:530円+税)
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今回キノが訪れた国は「迷惑な国」「ある愛の国」「嘘つき達の国」。「迷惑な国」は数え方によっては2ヶ国。他の短編は「川原にて」「冬の話」「森の中のお茶会の話」。「冬の話」は「国」扱いしても良さそうなのに、作者がどんな基準で「国」と「話」を書き分けているのか、いまだによく分からない。
「迷惑な国」と「嘘つき達の国」は、アニメで見た記憶がある。
この巻のエピローグは長かった。少女×××××が、キノの本当の母親を撃ち殺して「キノ」になるお話。たぶん、他の短編よりも長いんじゃないだろうか。
この小説の舞台・・・銃器の所持が認められ、旅人は自衛のために武装し、ときに殺し合いも起きる世界。キノも他の旅人と同じように人を殺すことがある。今までにも何人か殺している。この巻でも人を撃ち殺している。もちろん、キノは殺人鬼ではないし、楽しんで殺してはいない。でも、あっけらかんとして、なんら葛藤もない。そもそも感想すら書かれていない。・・・こういう主人公に、ちょっと思うところはある。どーなんだ?