まおゆう魔王勇者
⑤あの丘の向こうに
橙乃ままれ著
(エンターブレイン:1,200円+税)
※古書を購入
湖畔修道会義勇軍、南部連合軍が派遣され、これで魔界に全メンバーが勢揃いした。ここにいないのは、メイド妹だけ・・・このところ、メイド姉の存在感が増し、まるで聖女にでもなりそうな雰囲気を漂わせている。
開門都市の前に布陣した遠征軍、その後方には王弟元帥の軍団、対峙する南部連合軍と女剣士率いる騎士団と獣牙一族。開門都市の攻防が単に都市の取り合いだけでないことは伏線が敷かれていたけど、ようやく勇者と魔王の存在意義・・・図書館族・・・光の精霊・・・聖骸、そして、王弟元帥に対する停戦協議。・・・と、これはネタバレだから書かない。
最後の手法は賛否両論ありそうだけど、一応、きれいに完結した。大主教がどうなってしまったのか、教会がどうなっていったのか不明だけど・・・とりあえず混乱はないらしい。エピローグでも描かれてはいないけど、政治よりも経済、資本主義が突出するかのように進んでしまった社会が、今後どう進んでいくのか、ちょっと心配だったりする。
<完結>