BOOK「シュピーゲルシリーズ11 テスタメントシュピーゲル 2下」

シュピーゲルシリーズ11
テスタメントシュピーゲル
(第2下巻)

冲方丁著
イラスト:島田フミカネ
(角川スニーカー文庫:amazon:840円)
※Kindle版を購入

上巻に続いて、Kindleの「読み終えるまでの平均的な時間」がやたら長い。11時間31分。値段からして、リアル本はけっこう厚いだろうとは思っていたけど・・・。
キャラが変わったわけではないと思うけど、『テスタメント』になってから、雛や乙がちょっと幼い印象を増した。乙は陽炎を「綺麗なおねーさん」と認識しているから、実際に年齢差があるんだろうけど・・・特甲少女と特甲児童、今までぜんぜん意識していなかった。陽炎の小隊長である涼月が14歳だから、乙は11歳くらいなのか。
雛と乙、なんとなく、いろいろ危うい感じがする。鳳は別の問題・・・記憶をどんどん失っていく、ヤバイ感じ。そして鳳の頭の中にある59番目の脳内チップ・・・。MSSの三人は物語の核心に過去で関連しているから、いろいろヤバイものを抱えているわけだけど・・・MSSはほぼ壊滅状態で、ミリオポリスも麻痺状態。そんな状況だから、冬真くんが、ようやく主役として躍り出てきた。そして、エドワルト州知事・ヘルガMSS長官の兄妹が、事態の核心を握る存在になった。それぞれが、それぞれのものを引き継ぐかたちで・・・。
それにしても、やっぱり涼月はいいキャラだなぁ、14歳なのにタバコを吸うし、拳系だし、程良くおバカだし。

BOOK「シュピーゲルシリーズ10 テスタメントシュピーゲル 2上」

シュピーゲルシリーズ10
テスタメントシュピーゲル
(第2上巻)

冲方丁著
イラスト:島田フミカネ
(角川スニーカー文庫:amazon:797円)
※Kindle版を購入

『テスタメント』第1巻、夕霧の戦いのつづき・・・かと想像していたけど、この巻は鳳、乙、雛のMSS要撃小隊<焱の妖精(フォイエル・スプライト)>側のお話。前巻と時間軸がパラレルになっている。こちらでも、冬真と鳳が「青春」しているし・・・なんだかんだいって、特甲少女とはいえ、中身はふつうの女の子ということ。
第1巻と同じストーリーなので<ローデシア>によるAP爆弾テロ。第1巻では詳細が描かれなかった、剣、秋水、陸王という敵の特甲猟兵たちが姿を現した。そして、MSSの対応・・・。雛が<ローデシア>に潜入捜査。MSSの特甲少女たちはこういう捜査までやるのか・・・。一方、MPBの吹雪くんと冬真くん、水無月くんにも密かな動き。情報汚染への対抗策なので、今後、重要な役割を果たすのだろう。・・・日本刀を持った乙、かっこ良すぎる!^^
第1巻と同じストーリーだけど、MSSだけで対応した事件があったり、特甲少女たちの運命を変えた事件や最初の出撃の謎、第1巻で伏せられていたハンス・W・クラインの動きなどがタネ明かし的に開示されていくので、上下二巻になったようだ。この巻は、地下通路で地雷を踏んだ涼月を雛が助けたところまで。
下巻につづく。

BOOK「シュピーゲルシリーズ9 テスタメントシュピーゲル 1」

シュピーゲルシリーズ9
テスタメントシュピーゲル
 1

冲方丁著
イラスト:島田フミカネ
(角川スニーカー文庫:amazon:815円)
※Kindle版を購入

最後の『テスタメント』も、Kindle版を購入した。活字が大きくできるので、老眼の身には圧倒的に読みやすい。難点をいえば、古本より高いこと^^;;
『オレイン』と『スプライト』は同じ時間軸で同時並行で進むお話だった。そのふたつの時間軸が出会って、ひとつの物語になったのが、この『テスタメント』という関係らしい。前二作が書かれていた時点では、予定されていなかったようだ。で、微妙に読みにくい文体は相変わらず。涼月と吹雪、殺伐とした任務をこなしながらも、なんか熱々だなぁ^^;;
相変わらず悲惨なテロは起きるけど、この巻はMPBの<姦(ケルベルス)>のメンバーがバラバラに任務にあたり、捜査と尋問、電子戦、そしてマスコミ対策が中心。追加されたというシリーズの割には、前2シリーズで描かれたテロ事件の真相や、陽炎の身に起きた最初の事件、特甲少女たちの最初の出撃で失われた記憶に迫る核心的なストーリー展開になった。さらに、イタリアやフランスなんかの捜査機関が絡んできて、いままで以上に大事になってきた。
それにしても、涼月はいいキャラだなぁ、14歳なのにタバコを吸うし、拳系だし。やっぱり、戦う女の子は拳系がいちばん^^

BOOK「シュピーゲルシリーズ8 スプライトシュピーゲル IV テンペスト」

シュピーゲルシリーズ8
スプライトシュピーゲル

IV テンペスト

冲方丁著
イラスト:はいむらきよたか
(角川スニーカー文庫:463円+税)
※Kindle版を購入

かなり壮絶な戦いとなった大規模テロ<山猫>事件のあと・・・いろいろのんびりしてしまって、いきなり冬真と鳳が「青春」してしまっている。テロばかり起きて、殺伐としたお話だから、たまにはこういう展開も悪くはない。でも、冬真の父親の素性が明かされ、冬真以上に深いところでこのお話に関わっていた。
今回のミッションは、事前にブリーフィングのシーンがあって、とてもわかりやすい。国際法定に出席する証人たちを護衛すること。そして、空港の襲撃事件、国連都市の攻防へとつながっていく・・・。二ヶ所で同時進行する攻防・・・『オレイン』の第4巻とリンク・・・鳳とケルベルスの涼月が電話を介してつながった。キャラ通り、涼月がかみつく。涼月はお下品だからなぁ^^;; 意識してなかったけど、MSSとMPB・・・『スプライト』と『オレイン』では、特甲児童はぜんぜん別組織だった。最後は乙と雛が、涼月の元へ、共に戦うことに・・・。
ということで、この巻も、黄色くてぶんぶんいいまくっていたな^^;;
<テスタメントシュピーゲルに続く>

BOOK「シュピーゲルシリーズ7 スプライトシュピーゲル III いかづちの日と自由の朝」

シュピーゲルシリーズ7
スプライトシュピーゲル

III いかづちの日と自由の朝

冲方丁著
イラスト:はいむらきよたか
(角川スニーカー文庫:463円+税)
※Kindle版を購入

ようやくストーリーらしいストーリーが動き出したけど、街中で吹き荒れる大規模テロ・・・MSSのヘルガ長官が武装集団に襲われ、通産省ビルが爆破され、内務大臣が殺害され・・・。もう、ぶんぶんぶんぶん鳴りまくり。MSSが後手後手に回って、ニナ副長官がウイルス兵器にやられて死にそうな状況・・・様々なテロが進んでいく。一方、鳳と冬真は青春してしまっている。さらに鳳までウイルスにやられた・・・。
ネタバレは書かないけど・・・壮絶な総力戦。鳳、乙、雛、三人ともすげーカッコイイ^^ この三人に、こんな強い正義感があったとは・・・。いままで読みにくくて悩まされた文体が、いつの間にか苦にならなくなり、物語に引き込まれる。さすが、冲方丁という感じ。後半、水無月くんが男を見せてくれた。最初はアブナイやつかと思ったけど・・・。
巻末におまけの短編が収録されていたけど・・・冬真がMSSを追い出されたあと、忌め無理したときに見ていた夢。どうでもいいお話だけど、この短編にイラストがないのが残念だ。

BOOK「シュピーゲルシリーズ6 スプライトシュピーゲル II Seven Angels Coming」

シュピーゲルシリーズ6
スプライトシュピーゲル

II Seven Angels Coming

冲方丁著
イラスト:はいむらきよたか
(角川スニーカー文庫:463円+税)
※Kindle版を購入

Kindle版は活字のサイズは読みやすいけど、相変わらず文体には苦労している。他の人も同じらしく、Kindleの起ち上げ時に表示される「読み終えるまでの平均的な時間」も約7時間と、ふつうのラノベの2倍に近い。
でも、細かいことまでは憶えていないけど、先に読んだ『オイレンシュピーゲル』という予備知識があるせいか、この小説自体は、世界観や舞台設定も理解しやすい。その反面、登場人物が増え、その主人公たち以外の人物についての説明や描写が増えて、情報量は格段にアップしている。『オレイン』と『スプライト』は同時に発表されていたから、同時に読み進めればもっと理解が深まるのかも知れない。とは思うけれど、面倒なので、もう一度『オレイン』を読み直す気にはなれない。
「いじめないで、いじめないで、ボクをいじめないでぇーっ!」とか・・・機械化前の悲惨な記憶からの言葉なんだけど、戦闘中の雄叫びとしては、ちょっと面白い。好みの問題だろうけど、『オイレンシュピーゲル』のチームよりはこちらの方が明るい感じもする。まあ、仕事に集中しないで無駄話が多いのは一緒だけど^^;;

BOOK「シュピーゲルシリーズ5 スプライトシュピーゲル I Butterfly & Dragonfly & Honeybee」

シュピーゲルシリーズ5
スプライトシュピーゲル

I Butterfly & Dragonfly & Honeybee

冲方丁著
イラスト:はいむらきよたか
(角川スニーカー文庫:463円+税)
※Kindle版を購入

先に読んだ『オイレンシュピーゲル』のシリーズ続編だと思っていたら、時間軸的に同時進行のお話だった。というか、『オレイン』と『スプライト』は、角川書店の「ザ・スニーカー」と富士見書房の「ドラゴンマガジン」で同時連載された作品らしい。そういう意味では、発生する事件などがある程度推測できてわかりやすいはずなんだけど、3人の主人公「鳳」「乙」「雛」や他の登場人物の視点で多様に書かれているので、ちょっと理解しにくいところがある。Kindle版で活字を大きくできるせいか、あるいは文体に馴れたせいか、少し読みやすい。
鳳、乙、雛は『オレイン』同様にMSSに属する別チーム。味覚が異常だけど、凉月、陽炎、夕霧よりはまとも?なキャラのような気もする。鳳は、身体が機械なのにおっぱいが柔らかいし^^; 冬馬という男の子も登場し、殺伐とした中にもちょっとラブコメっぽい雰囲気もする。
11年前に、去年を舞台として書かれた小説だけど・・・9.11同時多発テロなど11年前の時事を反映させた設定だけど、ISISこそ出てこないものの、移民問題やテロに関しては笑えない感じで現実の方が追従している。喫煙に関しては、現実の方が速い速度で厳しい状況に追い込まれているようだけれど^^;;