勇者に期待した僕がバカでした 3
ハマカズシ著
イラスト:Ixy
(ガガガ文庫:593円+税)
※古書を購入
2回続けてまともな勇者戦が行われていないけど、3回目もゴルディアス軍が魔王軍に選抜された。最前線の指揮は、魔王秘書のエルブランコ。対する勇者は女勇者モデルナ。緒戦のある夜、エルブランコがモデルナから呼び出しを受け、二人で密会している現場を週刊誌におさえられてしまった。悪意のあるねつ造報道により・・・ゴルディアス軍は解散・・・。魔王以下すべてのモンスターが散りじり。ウニベルは出版社に転職し、エルブランコはスラム街を彷徨っていた・・・。
このラノベ、「社畜コメディ」と謳っていたけど・・・やっと理解できた。別に、魔王軍が勇者と戦うファンタジーではなく、ネガティブキャラの中間管理職エルブランコを描いたお話だったのか^^;; でも、それにしては、魔王は人格者で、ゴルディアス軍はブラックでもなかった。さらに、エルブランコも社畜というほどではなかったはず・・・。個人的な成長はともかく、不当に解散させられた魔王軍が復活という結末は・・・「社畜」という単語がぜんぜん似合わないのだが・・・。
この巻を読んでいて、少し前に起きた某大学のアメフト部の反則タックル問題を思い出していた。監督とコーチ、大学広報の対応のまずさと無責任ぶり。ゴルディアス軍とエルブランコの対応そのものだった。それに対して、当該選手の勇気ある記者会見は、いま思い出しても見事なものだった。
あまり納得のいくラノベではなかったけど、一応の結末まで描いて無事完結。
<完結>