BOOK「フランス史10講」

フランス史10講
柴田三千雄著
(岩波新書:780円+税)
※古書を購入

ふと、「フランス革命って何だったっけ?」と疑問が浮かび、とりあえずこの本を読んでみた。
久しぶりに「ピピン三世」とか「カール大帝」なんていう人名を目にした。大学受験では世界史を選択しなかったし、高校の時以来のことで・・・いくつかの名前をおぼえていただけで、後はちんぷんかんぷんという状態。時代が新しくなると、それなりに知識はあるけど・・・。
でも、世界史を選択しなかったのには訳がある。ヨーロッパ史は西ローマ帝国が滅んだあたりで無茶苦茶になり、嫌気がさすからというのが理由。だから、フランス史なんていうと、「はじめに混沌があった。やがてフランク王国ができた」という感じで、古事記の冒頭のような印象。その後も混沌は続いて・・・テストで赤点さえ取らなければいいやということになる。
それにしても、日本でなぜ、ジャンヌ・ダルクがこんなに有名なんだろう? わたしはたまたま変態高校教師から、シャルル七世が不倫の子という下世話なネタで百年戦争を説明されたせいで、なんとなくジャンヌ・ダルクの印象が濃いんだけど・・・。
で、フランス革命だけど、「市民革命」なんていうきれい事で語られるようなものではないということで、個人的には納得して満足した。

BOOK「古代朝鮮と倭族 神話解読と現地踏査」

古代朝鮮と倭族
神話解読と現地踏査

鳥越憲三郎著
(中公新書:660円+税)
※古書を購入

古代の中国・揚子江下流域に「倭族」という人々が住んでいて、その人たちが朝鮮半島の中・南部と日本に渡ってきたという著者の説に基づいて、朝鮮半島の古代史を考察した本。この倭族が朝鮮半島で辰韓を建て、日本列島に渡って弥生人となったという。つまり、ここでいう「倭族」は、日本列島に元々住んでいた「倭人」とは異なるので、ちょっと紛らわしい。また、いわゆる騎馬民族渡来説とも異なり、この倭族は騎馬民族どころか水稲農耕民族だという。
この倭族の説は、なにかで読んだことがあるような気がするけど、この著者の本を読むのは初めてだし・・・過去に読んだ本を思い起こしてもそれらしい本が思い当たらない。
タイトルが示すとおり、主題は古代朝鮮史なので問題はないのかも知れないけど、後半は倭族の話はぜんぜん出てこなくて、済州島を中心とした歴史が延々と述べられている。で、結局、倭族というのはいったいどうなの?という感じ・・・^^;;

BOOK「オホーツクの古代史」

オホーツクの古代史
菊池俊彦著
(平凡社新書:760円+税)
※古書を購入

仕事の資料としてではないけど、なんとなく興味の流れで読んでみた。
正直なところ、北海道で生まれ育ったけれど、つい先日までオホーツク海を見たことがなかった。当然ながら、印象は薄かった。学校で習う日本史は、縄文・弥生・古墳時代・・・と、畿内や九州を中心としたもので、北海道(蝦夷地)はなかなか出てこない。日本の外交史という面では、中国大陸や朝鮮半島にばかり向いていて、北方民族との交流という視点で描かれる世界観はまったく学ぶ機会がない。
それでも、一応、二十歳まで北海道にいたので、多少はこうした北方民族との交流があったことだけは知っていた。そして先日、網走市にある北海道立北方民族博物館、網走市立郷土博物館に行き、「オホーツク文化」についても知ったばかり。この本を含めて、いろいろと認識を新たにした。たしかに、地図の角度を変えてみると、オホーツク海は日本列島の北の玄関口なんだよな。

BOOK「ペリー来航 日本・琉球をゆるがした412日間」

ペリー来航
日本・琉球をゆるがした412日間

西川武臣著
(中公新書:760円+税)
※古書を購入

この前、司馬遼太郎の『竜馬がゆく』を読んだとき、幕末期の外国船来港の動きが気になったので、なにか適当な本を読んでおこうと思っていた。本当は、極東アジア全体に欧米諸国がどのような接触をはかり、圧力をかけていたのかを総括している本が良かったんだけど、たまたま古本屋にあったのでこの本になった。
この本を読む前から思っていたことだけど、ペリーというか、アメリカ人というか、彼らは適度に紳士であり、同時に横暴な野蛮人だということ。いまもぜんぜん変わっていない^^;; 当初、幕府のお偉方はうろたえるばかりだったけれど、結果的には善戦したのだろう。運が良かっただけといってしまえばそれだけだけど^^;;
この本で琉球とペリーとの交渉について、初めて読んだけど・・・ペリーの時代からアメリカは沖縄を抑えたかったわけで、その意味では今日の沖縄の状況のルーツはペリーにあるといえる。さらに、ペリー艦隊の水兵が強姦事件を起こし、その場で殺害されるという事件も起きている。こういう面でも、やはりペリー艦隊はルーツであるといえる。

BOOK「ドイツ史10講」

doitsushi10ドイツ史10講
坂井栄八郎著
(岩波新書:780円+税)
※古書を購入

日本という国はずーっと日本という国だったので、いつの時代も基本的には民族も領土も一定で、天皇がずっといて王朝が変わることもなく、自分たちの歴史という意識がもてる。でも、ヨーロッパの一地方にすぎないドイツだと、そういうわけにはいかない。
いまでいるところのドイツという国は、途中で異民族の侵入があったり、大きな帝国の一部になったり、戦争で勝ったり負けたりする度に領土が広くなったり狭くなったり・・・そもそもいつからドイツという国なのかもすぐにはピンとこないし・・・。だから、ドイツ一国に限った歴史だけを追いかけても、なかなか全体像は理解できないし、どうしてこうなったのかがわからない。
とはいいながら、ヨーロッパ全体の歴史を俯瞰して書いた本というのも、各地域の集合体なので、正直いって理解しやすい本はないはず^^;; 年表を見ながら、この手の本を何冊か繰り返し読むしか手はないらしい・・・。

BOOK「物語 中東の歴史 オリエント5000年の光芒」

chutounorekishi物語 中東の歴史
オリエント5000年の光芒
牟田口義郎著
(中公新書:840円+税)
※古書を購入

高校の世界史は、このオリエントの歴史にはじまり、フェニキア人が出てきたあたりで挫折するのが習わしだけど・・・この本を読もうと思ったのは、古代文明の時代とイスラム教成立後のこの地域がどうつながっているかに興味があったから。まあ、その点に関しては、ぜんぜん満足できる内容ではなかった^^; そもそも、5000年の歴史を新書一冊にまとめて、その中で興味のある部分にそれほどページが割かれているわけがない。
それに、サブタイトルの5000年は別として、この本はイスラム教成立後に力点を置いて書かれているようで、この時代の解説は非常に面白かった。ギリシャ文明の後継者がイスラム世界であって、キリスト教圏ではなかったのには理由があり、それだけのポテンシャルをイスラム世界は持っていたのだと考えると・・・いま現在、イスラム世界で行われていることをどう捉えればいいのか・・・よくわからなくなる。

BOOK「インカ帝国探検記 ある文化の滅亡の歴史」

Inca-teikokutankenkiインカ帝国探検記
ある文化の滅亡の歴史
増田義郎著
(中公文庫BIBLIO:amazon:400円)
※Kindle版を購入

去年の3月に購入した本だけど・・・そのとき、どうしてこの本を読んでみようと思ったのか? 全く思い出せない^^;; 仕事に関係していたとは思えないし、インカ帝国や文明に特別な関心があったとも思えない。Kindle版が安売りしていたわけでもないし・・・。
で、結局、なかなか手が伸びず、1年半も過ぎてから読んでみることになった^^;;
本としてはおもしろく読めた。いまとは異なる時代の登場人物たちだけど、著者が思い描く「人間」が本質的な部分で深く理解しているので、あたかもその場で見ていたかのように史実を描き出している。大元の資料が優れているのか、あるいは日本語訳が優れているのか? あるいはその両方か。
読み終えても、なぜこの本を読もうとしたのかぜんぜん思いだせなかったけど・・・予想外におもしろかった^^