BOOK「尾瀬の博物誌」

尾瀬の博物誌
大山昌克著
田部井淳子:監修
(世界文化社:3,000円+税)
※古書を購入

毎日、災害級の猛暑が続いていて、北から南までどこも暑い。こういうときは標高が高いところに逃げるのが一番なんだけど・・・そういうわけにもいかないので、せめて本だけでも読んでみようと・・・。
尾瀬の動植物と自然保護について書かれた本。モウセンゴケやミズバショウといった有名どころだけでなく、網羅的に取り上げている。
DNA解析を用いたAPG植物分類法についても、チョットだけ触れられていて、最新の研究成果が紹介されていた。
むかし、山登りをしていた頃、何度か尾瀬にも行ったけど、いまでも相変わらずオーバーユース状態が続いているらしい。人口が減る時代ではあるけど、山歩きはジジババの世代が多いから、なかなか登山人口は減らない。まだまだオーバーユースが続くのだろう。

BOOK「環境と微生物 環境浄化と微生物生存のメカニズム」

環境と微生物
環境浄化と微生物生存のメカニズム

中村和憲著
(産業図書:1,700円+税)
※古書を購入

仕事の資料というよりは、個人的な興味で読んだ。
漠然と、地球上には天文学的な数字で示すほどの微生物がいるとは知っていたけど、地球環境を維持するレベルで活躍する存在だと示され、ちょっと驚いた。「元素循環」なんていわれると仰々しく感じるけど、地球上の有機物はほぼすべて、最終的には微生物に分解されている。・・・いわれてみれば当たり前のことなんだけどね。
個人的に関心があったのは、第3章でで解説されている、環境汚染物質の生物学的処理プロセスと微生物について。かなり専門的に説明しているので、すべてを理解したわけではないけど、一応満足した。
この分野はかなり以前から注目されているけど、いま現在に至っても、華々しく活躍している技術という印象がない。でも、合併処理浄化槽なんかで普通につかわれているわけだけど・・・。

BOOK「孫正義のエネルギー革命」

孫正義のエネルギー革命
自然エネルギー財団監修
(PHPビジネス新書:840円+税)
※古書を購入

以前から、孫正義がなにをどう考えて、再生可能エネルギーに向かったのか気になっていた。民主党の菅直人政権の末期、どさくさ紛れのように政策転換した印象が強く・・・東日本大震災と福島原発事故への無能ぶりが際立ちすぎて、まともな議論すらなかったので、なにをどう捉えていいのかわからないというのが正直なところだった。
端的に言ってしまえば、「原発は安全で安価なエネルギー」という神話が崩れ、孫正義の頭の中でパラダイムシフトが起き・・・アジア諸国をつなぐスーパーグリッドで電力を融通し合う構想を思いついたということらしい。ゆっくりとした動きではあるけど、そういう方向に動いているようないないようなという雰囲気。小口電力の自由化が実現し、発送電分離も実現しそうで・・・大手電力会社が買取や接続を拒否しているといった話も聞くけど、気がつくと日本中にメガソーラー発電所がたくさん建設されている。一方、なし崩し的に原発が再稼働したりもしているけど、再生可能エネルギーのシェアも高まってきた。
でも、先日の北海道胆振東部地震で、北海道全域がブラックアウトするような事態が現実に起きて・・・電力会社は不安定な発電量のメガソーラーはつなぎたくないというし、逆に大型発電所に頼る一極集中システムの脆弱性も露呈してわけで・・・どちらの言い分が正しいのかよくわからない。でもまあ、こういう場合、たいていは既得権益を持っている保守側の意見より、新技術を投入して新しいシステムを作ろうという新興勢力の意見の方が正しい。少なくとも夢はある、んじゃないかなと思う。

BOOK「わたし琵琶湖の漁師です」

わたし琵琶湖の漁師です
戸田直弘著
(光文社新書:680円+税)
※古書を購入

琵琶湖は日本一面積の広い湖で、内水湖では唯一の漁業組合がある。それだけ、産業として漁業が大きな一を占めているのだろう。著者の戸田氏は琵琶湖の漁師として活躍される傍ら、琵琶湖の生態系を考え、改善していくための活動もされている。水質汚染、護岸工事による破壊、外来種、鵜、漁協の老齢化・営利追求体質、伝統的漁法の喪失など、危惧すべき問題は多い。
特に後半では、バスやブルーギルといった外来魚を放流し、釣ったサカナはそのままリリースしてしまう、いわゆる「スポーツ」「遊び」としての釣りとの対立が描かれている。
これは、あくまでわたしの個人的見解だけど、外来魚を放流した人間は死刑、それを釣って楽しむ人間は、放流された外来生物を絶滅させるまで強制労働を課すべきだと思っている。それだけ、取り返しの付かないことをやったのだと自覚させる上でも、厳罰に処すべきだ。

BOOK「エネルギー産業の2050年 Utility3.0へのゲームチェンジ」

エネルギー産業の2050年
Utility3.0へのゲームチャレンジ
竹内純子編著
伊藤剛、岡本浩、戸田直樹著
(日本経済新聞出版社:1,700円+税)

仕事先から資料としてお借りした本。今後の電力事業の展望を紹介している。この本の背後にどういう利害関係があるのかよくわからないけど・・・にわかには納得しがたい未来像も含め、いろいろ書かれている。
わたしが生きてきた間に、2回のオイルショックがあり、スリーマイル島、チェルノブイリ、福島と3つの原子力発電所で大きな事故が起きた。その度に大騒ぎしたけど、大きくいってしまえば、その間に起きたことは省エネへの世界的な転換という一点だけだろう。日本では電力の自由化とかで、いろいろ販売合戦があったけど、とくに何も変わらなかった。この本でも、自由化あたりの動きは過渡期的なものとしている。
「Utility3.0」などとわかりにくい言い方をしているけど、未来の電力会社は電力そのものを売るのではなく、電力を使用したことによるメリットを売る方向に変わるということらしい。大きな流れとしてはわかるけど・・・わたしの頭ではピンとこない。まあ、こういう本を読んでピンと来る人が大金持ちになり、大企業に成長していくのだろうけど・・・残念ながら、わたしではないようだ。

BOOK「夢の新エネルギー「人工光合成」とは何か 世界をリードする日本の科学技術」

夢の新エネルギー
「人工光合成」とは何か
世界をリードする日本の科学技術

光化学協会編
井上晴夫監修
(講談社ブルーバックス:900円+税)

「人工光合成」という分野は、ノーベル科学賞を受賞した鈴木章先生や根岸英一先生がなにかのインタビューで、次の研究テーマのひとつとしてあげていたので、その存在を知った。以来、興味はあったけれども、なかなか適当な書籍が見つからずにいた。実は、この本のことは知っていたけど、けっこう難解そうだったので見送っていた^^;;
わたしは化学はあまり得意ではないのでなおさらだけど、予想していた以上に難しい本だった。ブルーバックスなので、それなりのレベルは覚悟していたけど、細かな化学反応式などは読み飛ばすしかなかった。で、結局は、中学や高校で習ったとおり、光合成は光エネルギーを用いて、二酸化炭素と水を炭水化物と酸素を生み出す。つまり、大気中の二酸化炭素を減らし、環境問題に貢献する。炭水化物=食料と考えがちだけど、エネルギーとしても利用できる。・・・難しいことを読み飛ばすと、ただこれだけのことだった^^;;

BOOK「国立科学博物館 特別展 深海2017 最深研究でせまる“生命”と“地球”」図録

先日、国立科学博物館で見てきた特別展「深海2017 最深研究でせまる“生命”と“地球”」の図録。価格:2200円(税込)。192ページ。
映像展示はNHKで放送されたものが中心で期待はずれだったけど、テレビ番組より詳細であろうと思い、図録を購入しておいた。実際、夏休みのチビッコがうごめいていて、企画展の会場では解説パネルを落ち着いて読む余裕が全くなかったし^^;;
展示自体、良くこれだけ詰め込んだと思えるくらいに内容は豊富だったけど、その分、通路が狭く混雑が激しかった。チビッコにこういう展示を見せること自体は決して悪いことじゃないんだろうけど・・・幼稚園児や乳幼児を連れた母親が多すぎる。一部の美術館のように、小学生未満の入場を制限するというわけにはいかないだろうけど、もう少し何とかならないだろうか^^;;
わたし自身、興味のある分野だというのもあるし、展示を十分に見られなかったせいもあるけど、読む部分も多いし、写真やCG図版も楽しい。図録としては良くできている。科博の図録としてはかなり出来の良い方だと思う。