BOOK「国立民族学博物館 開館40周年記念特別展 ビーズ つなぐ・かざる・みせる」図録

2017年に大阪の国立民族学博物館で開催された特別展「ビーズ つなぐ・かざる・みせる」の図録。価格:1,100円+税。B5変形、136ページ。
ビーズは、人類が最も早く手にした装飾品なのだとか。いまではプラスチック製のものが身近にいくらでもあるけど、植物、貝、動物の歯や骨、石、ガラス、金属など多彩な材料から作られた。中には、虫の羽なんていう変わり種のものもあるし、スズメバチの頭そのものをビーズ玉にしたものまである。なにをもって「ビーズ」と定義するかにもよるわけだけど・・・飾り玉、数珠玉、トンボ玉など、貫通した穴にヒモを通せる物を総称するらしい。
大した技術を持たない時代に、貝や石を加工して装身具を作るというのは、なかなかの美意識ともいえるし、執念とも思えるものすごい情熱を感じさせる。当然、貴重なものであったろうし・・・そうなると文化的にいろいろな意味を持ってくる。権威や身分の象徴であったり、民族としてのアイデンティティであったり、愛情表現であったり・・・。そして、より珍しくて美しいものが欲しいという欲求は、交易によって他地域の産物を入手するしたり、技術移転ということにもつながる。
そういえば・・・最近はあまり見かけなくなったけど、子どもの頃に読んだマンガに「人食い人種」の酋長なんかが出てくると、たいてい首飾りのように人骨で身体を飾り付けていた。あれがどのように加工されていたのかは知らないけど、ヒモを通せるように穴を貫通させてつないでいたのだとしたら、あの人骨もビーズの一種といえるかも知れない。
もうひとつ・・・最近はあまり見かけなくなったけど、「珠暖簾(たまのれん)」という、邪魔くさいだけのものがあったよな^^;; 身につけるものではないけど、あれもビーズの一種だろう。

BOOK「大英博物館展 100のモノが語る世界の歴史」図録

東京都美術館(2015年6月)と神戸市立博物館(2015年9月)で観た企画展の図録。たまたま古本屋で見つけ、安かったので購入した。新品同様の美品で、600円(税込)は買い得だった。
上野でも神戸でも、どちらも混雑していて、じっくり展示を見る余裕すらなかった。2回観たので、計40点くらいに絞り込んで、気になるものだけ順番待ちをして観たはずだけど、改めて図録を見ると、意外にもよく憶えていることに驚いた。やっぱり、実物を直に見るときの印象は強いらしい。
当日スルーしてしまった品々も改めて確認すると、スルーした理由まで思い出せた。日本人であるわたしには、やはり西洋の歴史や文化に馴染みが薄く、厳選されたであろう100点の中でピンとこないものがけっこうある。図録を読むと、その展示品にどういう歴史を語らせたかったのかが解り、なるほどなとは思う。それでもやっぱり、その展示品から感じる存在感なんかは、ヨーロッパ人のそれとは違うのだろう。こればかりは文化的背景が違うのだから仕方がない。
日本から選ばれたのは「縄文土器」。世界最古の土器文化だから、これは納得がいく。他にはないのかという気もするけど、ありそうでいて意外にない。ユーラシア大陸の端っこで、あまり世界との関わりが少ないのは確かだし・・・。
それにしても、大英博物館、行ってみたいなぁ。1週間くらい通って、じっくり見たいものだが・・・。

BOOK「国立科学博物館 特別展 人体 神秘への挑戦」図録

先日見た国立科学博物館の特別展「人体 神秘への挑戦」の図録。価格:2300円(税込)。184ページ。
当初は購入する予定はなかったのだけど、会場があまりにも混雑して、展示をじっくり見ることができなかったので・・・結局、購入することにした。平日とはいえ、ジャイアントパンダのシャンシャンがいて、桜が満開で、学校が春休みのタイミングで行ったのが間違いで、まあ仕方がない。
人体に対する科学的アプローチの歴史、人体の各部位・機能を展示の章立て順に解説している。展示で見落とした文献なんかを確認するのには役に立った。
でも、ちょっと物足りない点もある。NHKスペシャル「人体~神秘の巨大ネットワーク~」と連携した特別展なので、会場には番組で放送されたCG映像などいくつもの映像展示があった。それら映像展示がこの図録にはぜんぜん取り上げられていない。著作権とか、映像が完成するタイミングと印刷のタイミングとか、いろいろ理由があるのだろうけど・・・。まあ、番組はすべて録画してあるしな。
展示物は基本的にみな取り上げられているので、人混みの中、しっかり見ることができなかったものを確認することはできた。解説パネルの内容がすべて掲載されているわけではないだろうけど、読み応えもあった。

BOOK「国立科学博物館 地球館ガイドブック 地球生命史と人類 -自然との共存をめざして-」

上野にある国立科学博物館には、いままで数え切れないくらい足を運んでいる。主に企画展や特別展を見に行くわけだけど、よく考えてみると、特別展の図録はいろいろ読んでいるけど、常設展のガイドは購入したこともなかった。ということで、公式ガイドを買ってみた。
1,242円(税込)。科博のミュージアムショップでしか売られていない。
とくに何かを期待していたわけではないけど、いわゆるふつうのガイドブック。フロア単位、コーナー単位で概要を説明し、主要な展示品を紹介している。だから、この本を読むだけで一通りの情報は得られるわけだけど・・・。
多くの博物館ガイドブックに共通していることだけど・・・どこにどう着目して展示を見れば良いかといった、展示鑑賞のヒントや着目点のようなモノはなにも示されていない。読者にリピーターを想定していないのだろうけど、いつもこの点が物足りない。地方から来た修学旅行生のような、なかなか科博に足を運べない人には良いのだろう。

BOOK「国立科学博物館 日本館コンセプトブック 日本列島の自然と私たち」

上野にある国立科学博物館には、いままで数え切れないくらい足を運んでいる。主に企画展や特別展を見に行くわけだけど、よく考えてみると・・・特別展の図録はいろいろ読んでいるけど、常設展のガイドは購入したこともなかった。ということで、公式ガイドを買ってみた。770円(税込)。
フロア単位、コーナー単位で概要を説明し、主要な展示品を紹介している。だから、この本を読むだけで一通りの情報は得られるわけだから・・・読者にリピーターを想定していないのだろう。一般の書店やネット通販では入手できず、科博のミュージアムショップでのみ売られているので、旅行ガイドのように事前に計画を立てたり、現地で持ち歩くようなものではないのだけど・・・このガイドブックを買って帰ったのだから、もう二度と来なくていいよといっているかのようだ。
修学旅行生のお土産としては、上出来だと思うけど・・・本来なら、次はここに注目して見てみようと思わせる、リピーターを生み出す内容であって欲しいのだが。

BOOK「トヨタ産業技術記念館 ガイドブック」

数日前、名古屋で見てきた「トヨタ産業技術記念館」のガイドブック。
タイトルはガイドブックだけど、320ページを超える厚さがあり、常設展示されている内容がほぼすべて掲載されているようなので、事実上は「図録」といってよい内容だと思う。もちろん、常設店の展示内容は変化するだろうけど、2014年の改訂版なので、大きな違いはないだろう。さすがに「世界のトヨタ」。企業博物館でこれだけのガイドブック(図録)を作っているところは、めったにないのではないだろうか。
「繊維機械館」の部分は、展示機械の積み重ねが、豊田佐吉が織機の改良・発明を重ねてきた歴史そのもので、いい換えるならば明治以降の日本の繊維産業の技術史そのもの。
全体の3分の2ほどを占める「自動車館」の部分も同様で、トヨタの黎明期の技術史は、そのまま日本の自動車黎明期の技術史といってよい内容だと思う。

BOOK「国立科学博物館 特別展 深海2017 最深研究でせまる“生命”と“地球”」図録

先日、国立科学博物館で見てきた特別展「深海2017 最深研究でせまる“生命”と“地球”」の図録。価格:2200円(税込)。192ページ。
映像展示はNHKで放送されたものが中心で期待はずれだったけど、テレビ番組より詳細であろうと思い、図録を購入しておいた。実際、夏休みのチビッコがうごめいていて、企画展の会場では解説パネルを落ち着いて読む余裕が全くなかったし^^;;
展示自体、良くこれだけ詰め込んだと思えるくらいに内容は豊富だったけど、その分、通路が狭く混雑が激しかった。チビッコにこういう展示を見せること自体は決して悪いことじゃないんだろうけど・・・幼稚園児や乳幼児を連れた母親が多すぎる。一部の美術館のように、小学生未満の入場を制限するというわけにはいかないだろうけど、もう少し何とかならないだろうか^^;;
わたし自身、興味のある分野だというのもあるし、展示を十分に見られなかったせいもあるけど、読む部分も多いし、写真やCG図版も楽しい。図録としては良くできている。科博の図録としてはかなり出来の良い方だと思う。

BOOK「国立科学博物館 特別展 大英自然史博物館展」図録

ゴールデンウィーク前に、上野の国立科学博物館で見てきた「大英自然史博物館展」の図録。価格:2000円(税込)。228ページ。
この特別展の会場入口では、「出品目録」が配布されていた。美術館では毎回配られるけれど、博物館の企画展で配布されるのは意外に珍しいかも知れない。だからというわけでもないんだろうけど、この特別展の来場者には、博物学や自然史といった科学的な視線ではなく、美術品でも見に来たかのような人がけっこう混ざっていた。もしかすると、「大英自然史博物館」と「大英博物館」を混同しているのかもしれない^^;;
そもそも混雑していた上に、小型の展示品が多く、おまけに展示品名とその解説を掲載したパネルも活字も小さすぎて、ちゃんと確認することすらできなかった。
最初から図録を必ず購入しようとは思っていなかったけど、会場でフラストレーションがたまってしまったので、迷わず購入してきた。せっかく実物を目の当たりにしている会場で満足できず、図録で満足感を得るというのは・・・どう考えても本末転倒なんだけど・・・まあ、よくあることだ^^;;