BOOK「世界を救った日本の薬 画期的新薬はいかにして生まれたのか?」

世界を救った日本の薬
画期的新薬はいかにして生まれたのか?

塚崎朝子著
(講談社ブルーバックス:1,080円+税)

今年、ノーベル医学生理学賞を受賞が決まった本庶祐・京都大学特別教授、2015年受賞の大村智・北里大学特別栄誉教授をはじめ、15人の日本人研究者とその成果を紹介している。専門用語をそのまま使用しているので、レベル的にはそれなりに基礎教養のある人向けの本で、一般の人は理解しづらいかも知れない。
日本の医学・生理学研究のレベルの高さを示す本だけど・・・本庶先生のインタビューに、厳しい研究環境と産業構造の問題点が垣間見える。日本人ノーベル賞受賞者がみんな必ず言うことだけど・・・もっと基礎研究に資金を回して欲しいというのがひとつ。本庶先生だから言える厳しい言葉・・・日本の製薬会社は多すぎる。5社にしぼって、資本力を高め、基礎研究の成果を創薬に結びつけられるように。厚労省が薬価を決めて、護送船団方式で競争せずに製薬会社を守っている現状への批判は、本庶先生クラスじゃないと言えないだろうし・・・第三者であるジャーナリストがまとめた本だからこそ公に出来ることなのかも知れない。