BOOK「なぜ必敗の戦争を始めたのか 陸軍エリート将校反省会議」

なぜ必敗の戦争を始めたのか
陸軍エリート将校反省会議

半藤一利編・解説
(朝日新書:amazon:950円)
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第二次大戦時中に「陸軍」の中枢にいた人たちが、1977年に行った座談会をまとめたもの。無謀ともいえる日米開戦に至った経緯などを振り返っているけど・・・戦後かなり時間が経ってからの発言なので、いろいろバイアスの掛かった発言だろうとは思う。
それでも、出席者の多くが本音で話しているのは十分に感じ取れる。その理由は、組織的にバラバラで成り行きでそうなったとか、正しい情報が共有されていなかったとか、当事者意識を感じさせない無責任な言い逃れ的な発言が目立ったから。あまり露骨ではないけど、中国大陸で泥沼にはまったまま太平洋戦争に突入した陸軍への過剰な批判を避け、海軍にだって責任があるという気持ちも感じられた。
読んでいてむなしい気持ちになる本だけど・・・せめてもの救いは、「こうしていたら勝てた」的な発想がなかったことくらいだろう。編集の時点で削除された可能性もあるだろうけど。