BOOK「下ネタという概念が存在しない退屈な世界 11」

下ネタという概念が存在しない退屈な世界(第11巻)
赤城大空著
イラスト:霜月えいと
(ガガガ文庫:630円+税)
※古書を購入

狸吉が《雪原の青》を継いでから2年・・・電撃PMが義務づけられ、エロの暗黒時代を迎えていた。綾女は北海道にに収監されたまま。狸吉とゆとり以下《SOX》はその日に備えて地下で勢力を伸ばしていたが、狸吉は頭が完全に卑猥化してしまった。
ついに動きはじめた《HなABC作戦》。ところが、放送局の電波ジャックからの撤収時に、体制側のプロパガンダ用健全アイドル・剥栗らら子を勢いで拉致してしまった。らら子に正しい性知識を与えながら、潜在的な露出癖を開花させ・・・らら子がメンバーに加わった。完結する最終巻に来て新ヒロイン投入とは、どこまでハーレムを拡大させるのか・・・。
そしてついに、《HなABC作戦》B段階が始動した。『ムラムラしたってええじゃないか!』・・・。さらに北の大地を解放し、綾女と合流した狸吉たちの前に立ちはだかるのは・・・善導課の超新星・アンナ。ついに最後の決戦が・・・。
極端で無茶苦茶な設定にもかかわらず、しっかり完結しやがった。これはなかなかすごいと思う。でも、綾女と狸吉の二人だけは、ずっと隔離しておくべきだ。この二人だけは、本当にウイルスが発症している^^;;
<完結>

BOOK「下ネタという概念が存在しない退屈な世界 10」

下ネタという概念が存在しない退屈な世界(第10巻)
赤城大空著
イラスト:霜月えいと
(ガガガ文庫:611円+税)
※古書を購入

佳境にさしかかってきた。地下国会図書館の存在とその利用者リストが《SOX》の手で暴かれた。しかし、《雪原の青》の正体がばれ、綾女と狸吉が善導課に拘束されてしまった。このまま体制の崩壊と思われたけど、そこに《公然猥褻ウイルス》による《公然猥褻症候群》のパンデミック。藻女による復讐と陰謀が動きはじめた。
いまの日本でも、永田町や霞ヶ関あたりでは《隠蔽ウイルス》や《公式文書改ざんウイルス》、《忖度ウイルス》、《セクハラウイルス》なんかが蔓延しているから、あながちウソともいえない。日本大相撲協会やレスリング協会、日大アメフト部あたりもウイルス感染していそうだ。
綾女が収監された大監獄《ヘルサウンド》には、狸吉の父親・善十郎がいた。予想外に剛の者という感じ。
ゆとりたち残存勢力に救出された狸吉。しかし、狸吉は、綾女の救出ではなく、エロに寛容な社会を取り戻すため、狸吉は頭のおかしい作戦を実行に移す。
結局この巻はすべて、完結に向けての最後の闘争への仕込み作業。最後はオールスターでの作戦のようだけど・・・その前に、綾女を奪還しなければならない。そこにも綾女の本当の父母なんかが出てきて、すでにオールスター状態。
ようやく性欲と愛について理解したアンナ。狸吉と綾女は相思相愛を確認したようだけど・・・こうなると、アンナにも最後は、幸せな結末が欲しくなってくる。・・・前巻唐突に出てきた藻女がラスボスで、いいんだろうか?

BOOK「下ネタという概念が存在しない退屈な世界 9」

下ネタという概念が存在しない退屈な世界(第9巻)
赤城大空著
イラスト:霜月えいと
(ガガガ文庫:593円+税)
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アンナ会長は想像妊娠の一件以降、部屋に閉じこもってしまった。結果、綾女が生徒会会長(代理)状態。そういえば、アンナは品行方正な生徒会長で、綾女は副会長、狸吉は役員という・・・忘れていたけど、生徒会設定もあったんだった。
この巻でも、綾女が色気づいている。・・・で、ちょっと思ったけど、恋愛と性欲の違いを知らずに狸吉に想いを寄せるアンナって、逆に最も純粋なんじゃないんだろうか?
性知識の流布による第三次ベビーブーム、《SOX》の活動が実を結んだかに見えたけど・・・金子玉子が推し進める、《こうのとりインフルエンザ》の保菌者である子どもを隔離する人権侵害にまで発展しようとしていた。そこで、体制にトドメをさす次の一手を、というタイミングでアニーと合流。密かに日本中のエロ出版物を大量に収蔵した地下国会図書館の存在が明らかとなり、その利用者リスト奪取のため国会図書館に潜入する。
ここで新キャラが登場。錦ノ宮祀影の関係者らしい和服美人の「藻女」・・・地下国会図書館の管理人の協力を得て、利用者リストを入手したけど・・・。藻女の登場で急展開。完結に向かって一気に動き出した感じ。
あとがきで作者は、地下国会図書館の存在を否定しているけど・・・実際、表の国会図書館には発禁・回収になった書籍や雑誌も収蔵されているはず。ウスイホンを献本しているサークルがあるのかは知らないけど・・・いわゆるビニ本の類もそれなりにあるはずだ。

BOOK「下ネタという概念が存在しない退屈な世界 8」

下ネタという概念が存在しない退屈な世界(第8巻)
赤城大空著
イラスト:霜月えいと
(ガガガ文庫:593円+税)
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狸吉と綾女が和解し、《SOX》は元の鞘に収まった。狸吉とアンナの子作りはなかったけど・・・第三次ベビーブームが到来し、《ラブホスピタル》の信用はガタ落ち状態。・・・なのはいいけど、いまさらながら綾女にフラグが立ったというか、盛りがついたというか、急に純情ぶってバレンタインネタとは・・・。
ここに来て新キャラが来日した。アニー・ブラウン。金髪巨乳の技術大使・・・アニーが所属する組織は鬼頭慶介とつながっているため、「《SOX》は日本政府に性表現規制の口実を与えるための組織」という認識で、PMを無効化する機械を破壊し《SOX》に打撃を与えるのが目的らしい。嫌いなキャラではないんだけど、アニーが加わった前半は、ちょっと読むのが辛かった^^;;
本編は、アニーに奪われたOM無効化機能を持つ綾女の携帯電話を取り返すための動き。鬼頭慶介とまで手を結んで、狸吉がアニーを追って海外の日本村までやって来た。ダラダラした流れだけど・・・改めて登場したアニーは、綾女よりは魅力的かも知れない。
綾女がエロ話をできない反面、日本村ではエロ設定の内容ばかりだったけど、作った感が露骨で、作者から思わすしみ出てくるようなヘンタイ感が全くない。作者は、こんな小説を書いてはいるけど、根はノーマルなんだろうな。
アンナ会長の妊娠・・・ものすごく唐突な話なんだけど・・・なぜ挿入されたのか意味不明。なにかの伏線なんだろうか? アンナ会長は時々スゴイネタを放り込んでくる・・・たいてい不発に終わるけど、綾女の正体に気づいたんだろうか?

BOOK「下ネタという概念が存在しない退屈な世界 7」

下ネタという概念が存在しない退屈な世界(第7巻)
赤城大空著
イラスト:霜月えいと
(ガガガ文庫:593円+税)
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前巻、ソフィアと共闘した結果を受け、《SOX》は解散・・・下ネタテロリスト集団の再編が行われ、綾女と鼓修理を中心とした保守派と、狸吉とゆとりを中心とした革新派とに分裂した。早乙女先輩は中立を保っている。綾女たち《SOX》は従来通り性知識の普及に努め、「安心確実妊娠セット」の配布を主力そして活動を進め、狸吉たちは新しい仲間との連携に力を注ぐ・・・共通の狙いは、第三次ベビーブームの到来。
一方、世間は《ラブホスピタル》に反対したソフィアの支持層と、政府発表を支持する支持層とに二分していた。そんな中、鬼頭慶介は狸吉を使ってアンナの妊娠を画策する・・・。
それにしても、最近はアンナ会長が行くところまでいってしまい、まるでゾンビかモンスターのような扱い。最初に登場したときはヒロインのひとりだと思っていたんだけどなぁ^^;; クリスマスイヴ・・・誰もいないフェリー船で、欲情したアンナ会長と追いかけっこ。しかも、誤解のタネの不破さんを連れて。
でも、この巻の設定には納得がいかない。鬼頭慶介の狙いは第三次ベビーブームを遅らせ、日本の生産業を牛耳るための時間稼ぎなんだけど・・・アンナの妊娠は「安心確実妊娠セット」の信憑性を高め、ベビーブームの到来を早めるだけのような気がする。ソフィアと金子玉子の失墜につながるし・・・下ネタテロリスト集団のメリットしかないはずなんだよな。狸吉は母親《鋼鉄の鬼女》に間違いなく殺されるけど。

BOOK「下ネタという概念が存在しない退屈な世界 6」

下ネタという概念が存在しない退屈な世界(第6巻)
赤城大空著
イラスト:霜月えいと
(ガガガ文庫:593円+税)
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前巻末でまた状況設定の更新があった。《こうのとりインフルエンザ》のねつ造と、それに対抗する《ラブホスピタル》制度による人工授精の強要が実施されることになった。でも、この制度の本当の狙いは子どもの優生学的な選別にあったわけで。・・・この《ラブホスピタル》制度をめぐって体制側が分裂し・・・PTA組織からソフィアが対立・排除された。ここからの敵は金子玉子。
日本が不健全表現物をここまで厳しく取り締まるようになったのは、一部の思惑を持った者たちの画策で、国際的な場で自作自演的に批判されたからだとか。日本は外圧に弱い。オリンピックのせいで喫煙者が虐殺され続けるいまの日本と同じだ。
狸吉がアンナに拉致・監禁された。愛を育むため、アンナが実力行使に出た。月見草のおかげで助かったけど、アンナの性獣化はなんら変化はないようだ。攻め手を欠いた《SOX》は、自覚的に動きはじめた月見草の働きで、《ラブホスピタル》に反対するソフィアとの連携にこぎ着けた。敵の敵は味方理論。ソフィアのデモで、単純所持禁止条例は撤廃されたが・・・。
《SOX》による性知識流布活動も再び勢いを取り戻す中、《雪原の青》が《SOX》の解散を宣言した。ガラガラポンで、違う枠組みに組み直すと言うことだろうか?
それにしても、月見草の「男の娘」属性がなかなか活かされてこないなぁ・・・。

BOOK「下ネタという概念が存在しない退屈な世界 5」

下ネタという概念が存在しない退屈な世界(第5巻)
赤城大空著
イラスト:霜月えいと
(ガガガ文庫:590円+税)
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前巻の慶介が仕組んだ勝負に勝ち、《SOX》は無事に早乙女先輩を取り返した。さらに、ゆとりが《SOX》の新メンバーとなり、《捕乳類》《絶対領域》が傘下に入った。
で、この巻は夏休み明け・・・アンナ会長はますます凶暴な性獣に進化していた。不健全表現物を所持しているだけで処罰されるという条例が成立。そして、善導課のエース・別名《鋼鉄の鬼女》こと奥真爛子が赴任してきた。アンナ会長をもしのぐ戦闘力。狸吉の母親だという。そして過酷な弾圧が行われた。当然、民衆の怒りは頂点に達し・・・ここに来て不破氷菓の存在が大きくなってきた。《SOX》でも、綾女と狸吉との間で闘争路線の違いがあらわになり、あわやの分裂の危機。さらに、決着が付いたと思っていた《ベーコンレタス母の会》《振激の尻》&鬼頭慶介とのセクト間抗争がまだ続いていた。
そもそも、綾女と狸吉って、一緒に行動する立場じゃないんだよな。好いた惚れたは別として・・・綾女は下ネタに犯され頭が膿んでるし、正義を語れる状態ではないように思う。映画のテロリストなら、そろそろ発狂して重大なミスを犯してやっつけられる直前という感じ。綾女は、革命時には必要な人材かも知れないけど、革命成って平時になれば、真っ先に粛正されるタイプの人間のようだ。

BOOK「下ネタという概念が存在しない退屈な世界 4」

下ネタという概念が存在しない退屈な世界(第4巻)
赤城大空著
イラスト:霜月えいと
(ガガガ文庫:600円+税)
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先日、リアルの世界で、取材記者へのセクハラ問題で財務次官が辞任して思ったことだけど・・・華城綾女ってセクハラの塊といえる。狸吉はツッコミを入れているから本気で嫌がってはいないのだろうけど、深刻な問題でマジメに会話しようとしているときに、現実逃避で下ネタを連発されたら・・・リアルなら本気で腹が立つだろうな^^;
前巻の終わりで、鬼頭慶介の傘下に加わることになった早乙女先輩を奪還するため、慶介傘下の《ベーコンレタス母の会》《振激の尻》《捕乳類》《絶対領域》との戦いだけど・・・下ネタのオンパレード。でも、展開が幼稚すぎてグズグズ感は否めない。でも、鬼頭慶介の本音・・・下ネタテロを利用し、次世代のことを省みない姿勢が明らかにされたことは、シリアス面のストーリーが進んだということだろう。
そして、朱門温泉にアンナ会長がやってきた。アンナ会長の性獣化、劣勢の《SOX》、ゆとりの参戦・・・これで狸吉を中心としたラブコメ構造もようやく変化したけど・・・ラブコメ部分もゆとりに丸投げ状態だった・・・。
それでも最後はやはり、主人公の狸吉・・・《雪原の青》もひとりの人間。狸吉が時に前面に立つこともいとわない強さを獲得した・・・主人公として一皮剥けたということだろう。