BOOK「物理学の歴史」

butsurinorekishi物理学の歴史
朝永振一郎編
高林武彦/中村誠太郎著
(ちくま学芸文庫:1,400円+税)
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かつて、「自然哲学」と呼ばれていた科学以前の概念から、「物理学」が独立してきたのはケプラーやニュートンにより運動や力の解明が進んだことから、物理学ははじまった。続いてマックスウェルの電磁気へと古典物理学が完成。その後は、量子論への入口となる光の研究が進み、量子力学、素粒子論が発展する。という流れで書かれた本だけど・・・気のせいかも知れないけど、量子論に入ると突然、記述が難しくなった^^;; 執筆者が違うから仕方がないのかも知れないけど。
朝永振一郎はノーベル物理学賞を受賞したご存じの物理学者だけど、一般向けの物理学解説書をたくさん書いいる。この本はあくまで編者ではあるけど・・・あまたの本の中でも読みにくい本の部類に入るだろうと思う^^;

MOOK「別冊日経サイエンス 素粒子論の一世紀」

soryuusinoitiseiki別冊日経サイエンス
素粒子理論の一世紀
(日経サイエンス社:2,000円+税)
ISBN/ASIN:4532511654

こういうMOOKはタイミングよく購入しておかないと、後でなかなか手に入らないことが多いので、amazonで8月に見つけたときに迷わず買っておいた。買っておけば、そのうち読むわけだし・・・。
20世紀は「物理学の世紀」といわれたけど、その中でも日本人ノーベル物理学賞受賞者を中心に、素粒子物理学に関わる一連の解説をしている。・・・個々の受賞者の著書をばらばらに読むより、ひとつの切り口でまとめて紹介している分だけ理解しやすいような気がする。
このMOOKに取り上げられているのは、湯川秀樹博士、朝永振一郎博士、南部陽一郎博士、小柴昌俊博士、益川敏英博士、小林誠博士の6人。同じ物理学賞を受賞した「トンネル効果」の江崎玲於奈博士は取り上げられていない。予備知識も新しくなったので、今後、個々の受賞者の著書を読んでも、すらすら読めるかも知れない。

BOOK「量子力学と私」

ryousirikigakutowatasi量子力学と私
朝永振一郎著
江沢洋編
(岩波文庫:760円+税)
ISBN/ASIN:400311521X
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1965年にノーベル物理学賞を受賞した朝永振一郎博士の著書。
ここ最近、初期の頃の日本人ノーベル賞受賞者の著書を意識的に読もうとしている。その流れで読んだ本だけど・・・ちょっと苦労した^^;; 語りかけるような口語体で書かれている文章が多く、文章自体は平易ではあるけど・・・その平易さに騙されて読み進めると、いつの間にか何を言っているのかさっぱり解らなくなる^^; そもそも、内容自体は素粒子物理学や量子力学など難解な話なので、当然なのだけど・・・。
しかも、朝永振一郎博士がノーベル物理学賞を受賞した「くり込み理論」なるものが、正直なところ未だによくわからない^^;; もともとが数学的なことなので、素人には難解なのは仕方がないけど・・・数学的ではなく、物理現象的な姿が思い描けないので、ずっと五里霧中という感じがぬぐえない。
・・・そういえば、編者の江沢洋先生には、一度仕事でお会いしたことがあるのを思い出した。

BOOK「物理学とは何だろうか 下」

butsurigakutohanandarouka02物理学とは何だろうか(下巻)
朝永振一郎著
(岩波新書:700円+税)
ISBN/ASIN:4004200865
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世の科学者が若かりし頃に、その道に入るきっかけとなった名著がある。たとえば、ファラデーの『ロウソクの科学』や、アインシュタインの『物理学はいかに創られたか』など・・・。
タイトル自体が、アインシュタインの『物理学はいかに創られたか』を強く意識しているようだし・・・たぶん、この本もそういう本を意識して書かれたのではないかと思う。・・・朝永博士は、二人目の日本人ノーベル賞受賞者として、日本の若者向けに影響力のある入門書を書きたかったのだと推測した。
この下巻は、古典的な原子論から熱力学について、科学と文明論という内容。基本的に高校の物理で習ったことばかりではあるけど、意外に難しい^^; 数式が並んでいる印象はないけど、本文に数式が溶け込んでいて、しっかり内容を読み込もうとするとけっこう大変だった。やはり、高校生レベルを読者として想定していないようだ。

BOOK「物理学とは何だろうか 上」

butsurigakutohanandarouka01物理学とは何だろうか(上巻)
朝永振一郎著
(岩波新書:700円+税)
ISBN/ASIN:4004200857
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世の科学者が若かりし頃に、その道に入るきっかけとなった名著がある。たとえば、ファラデーの『ロウソクの科学』や、アインシュタインの『物理学はいかに創られたか』など・・・。
タイトル自体が、アインシュタインの『物理学はいかに創られたか』を強く意識しているようだし・・・たぶん、この本もそういう本を意識して書かれたのではないかと思う。・・・朝永博士は、二人目の日本人ノーベル賞受賞者として、日本の若者向けに影響力のある入門書を書きたかったのだと推測した。
この上巻では、「科学」とか、「物理学者」とかいう概念がヨーロッパで確立される直前、占星術から「物理学」「天文学」を科学として独立させたケプラーの話から始まり、熱力学に至る古典物理学全体を解説している。しかし、全体的に易しく書かれてはいるけど、熱の科学のあたりでは数式も出てきて、中高生が理解するのは厳しいかもしれない。・・・というか、わたしも全部は理解できなかったので一部の数式は飛ばして読んだ^^;
おまけに、活字が小さく、文字間が歯詰めされていないので活字がぱらけていて、老眼が始まった中高年には・・・読むこと自体がちょっと苦痛だったりする^^; 「中高生」と「中高年」・・・漢字は似ているけど、未来のある中高年は若者ではないので、この点はなんら配慮されていないのだろう^^;;

BOOK「鏡の中の物理学」

kagaminonakanobutsurigaku鏡の中の物理学
朝永振一郎著
(講談社学術文庫:420円+税)
ISBN/ASIN:4061580310
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1965年にノーベル物理学賞を受けた朝永振一郎博士の本。
ノーベル賞の受賞理由である「くり込み理論」が素人には非常に難解で、いままで、朝永博士の本はなんとなく敬遠していた^^;; 正直言って、いまだにくり込み理論に関してはハッキリと理解できたとは思えない。数学的には理解できないとしても、概念的というか解釈としては理解できそうな感じもするけど・・・悪い表現を使えば、「ええい! こーしちゃえばいいじゃないか」的な荒っぽさをぬぐいきれないし・・・^^;
とはいっても、この本はくり込み理論そのものを解説している本ではない。出典が書かれていないか、わたしが見落としたのか・・・たぶん、何かの講演と、どこかに掲載された科学随筆をまとめた本だと思う。物理学的な意味での「対称性」のお話、素粒子や光子の性質・・・粒子だったり波だったりというお話について、一般向けに解説されている。
読みやすく書かれてはいるけど、いまならもっとわかりやすい本がたくさん出版されているように思う。たぶん、この本から読み取れるいちばんのことは、2人目の日本人ノーベル賞受賞者として何か一般に人に伝えなくてはという、ある意味では時代的な、朝永博士の「使命感」あるいは「社会的使命」だろうか。

国立科学博物館 特別展 ノーベル賞110周年記念展(東京・上野公園)

2011-12-01nobel_01.jpg仕事で上野の近くまで出かけたので、ついでに国立科学博物館で「ノーベル賞110周年記念展」を見てきた。特別展ではないので、常設展を見るための通常の入館料で見ることができる。

展示の半分は、スウェーデンのノーベルミュージアムの世界巡回展の日本語版で、残りの半分は国立科学博物館オリジナルの日本人ノーベル賞受賞者の功績展示。
全体に映像展示が多く、しっかり見て行くにはかなりの時間がかかるけど、今日はササッと見て回るだけにした。
特筆すべき展示品はないけど、ノーベル賞受賞者がサインをすることが慣例になっている、ノーベルミュージアム内のレストランの椅子の本物が2脚あった。あとは、レプリカ(ノーベル財団が受賞者の希望に応じて制作したもの)ではあるけど、実際に手にすることができる。なかなかの重みがあった。